(鉄筆)中教審が次期学習指導要領に…

中教審が次期学習指導要領に向けた改訂について、松野博一文科相に答申した昨年12月21日の総会では、委員全員から締めくくりの意見陳述があった。

発言内容によっては、今後大きな影響を与えかねないとあってか、各委員とも控えめな言葉選びに終始した感があった。

そんな中で、(公財)国家基本問題研究所理事長でジャーナリストの櫻井よし子委員は「小学校段階から英語教育を取り入れるのは支持するが、その前に国語能力の向上が基礎となる」として、国語教育の充実をあえて訴えた。

答申では「新たな国語教育のイメージ」として、「言葉による見方・考え方を働かせ、国語で正確に理解し適切に表現することを通して、国語に関する資質・能力を育成する」と記述している。小学校では「日常生活に必要な国語の特質について理解し使うことができるようにする」「創造的・論理的思考や感性・情緒を働かせて思考力や想像力を養い、日常生活における人との関わりの中で、言葉で自分の思いや考えを深めることができるようにする」などとしている。旧来の文学解釈国語ではない。

櫻井委員は国内外の政治経済の事情通としても有名で、世界に通用する英語教育の重要性をよく承知している。外国語教育充実論には、これまでも国語教育重視の考え方が必ずといってよいほど顔を出した。しかし、やはりこれは色あせない論議だろう。母語の運用能力が高くないと外国語の運用能力も付かない。実践的な工夫を重ねていくほかないだろうが、問い続ける営みを放棄してはならない。

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