(鉄筆)OECDによる国際学習到達度調査の…

OECDによる国際学習到達度調査の昨年12月初めのPISA2015結果報告で、シンガポールが世界の国・地域を抜き、トップとなった。多くの教育関係者に衝撃を与えたであろう。

PISAは「読解力(リーディング・リテラシー)」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」の3分野で、15歳の生徒がそれまでに身に付けた知識や技能を把握するのが主目的。3年に一度の調査ごとに順に中心分野を替え、PISA2015では「科学」がそれだった。OECDは「あらゆる子供が可能な限り最良の教育を受けられる『教育の公平性』が保障されている」のを重視。シンガポールはそれに該当するとの見方が有力だ。

PISAといえば、すぐにフィンランドが思い浮かぶ。PISA2004で同国は「数学」2位、「読解力」と「科学」は各1位、「問題解決能力」は3位。総合で1位の成績を収め、世界を驚かせた。

好成績の要因は、徹底した「平等の教育」にあるとされた。自国の国籍の子供だけでなく、難民や移民といったフィンランドに暮らす外国人の子供たちにも『平等に教育を受ける権利』が保障されているという。

翻って日本の状況をみると、PISAの結果は、読解力に課題を残しながらも、常に上位にランクされている。世界一を目標に学習に励む必要はないが、優れた成績を収めたシンガポールやフィンランドの学校教育制度の質、その公平性重視の教育の特質について、日本はもっと学ぶ必要があるのではないか。そのための政策、税の使い方や応分の負担も。

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