(鉄筆)いま政界では「教育の無償化を…

いま政界では「教育の無償化を実現させる財源として『教育国債』の創設を考慮すべき」との議論が高まっている。現に、自民党では今年2月に、総裁直轄の教育再生実行本部内にプロジェクトチーム(座長・馳浩前文科相)を設置し、必要な財源には使い道を無償化に限る「教育国債」の創設、高額所得者への所得税率引き上げなどを議論した。

教育の無償化は民進党、日本維新の会などが実現を目指し、安倍晋三首相も1月の代表質問で、特に、高等教育の無償化に関連して「経済的理由によって進学を断念せざるを得ないことはあってはならない。必要な財源の確保に取り組む」と答弁し、「教育国債」創設に理解をみせた。

問題は無償化の範囲。幼児教育から高等教育まで幅広く検討するとしている。大学に限っても巨額の財源が必要となる。時事通信社の調べによると、全国の大学・短大が学生から1年間に徴収する授業料総額は約3兆円に上る。無償化を高等教育まで広げるのに反対する考えは、ごく自然の流れだと考える。

その急先鋒が財務省。麻生太郎財務相は2月の衆院予算委で「『教育国債』も財源の裏付けのない借金。返済義務は将来世代が担う。教育予算を大幅に増やすなら、公共事業費や防衛費を削る覚悟が必要」と指摘した。

ただ、「基礎研究と教育の財源は国債で成り立たせるべきだ」との考え方がある。逆に、「特に大学は、企業からの寄付行為などで財源を確保する自助努力が必要」との主張もある。責任政党である自民党がどのような結論を出すか注視したい。

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