(鉄筆)「里親」の委託率低迷を受け、…

「里親」の委託率低迷を受け、厚労省が制度の周知や専従職員を置いた自治体に、補助金を増額するなどの支援策を講じることを決めたと産経新聞が報じた(11月2日朝刊)。2019年度から実施するという。

里親制度には、18歳未満(必要な場合は20歳未満)の子供が自立したり、生まれ育った家庭に戻ったりするまで育てる「養育里親」のほか、特別養子縁組を前提として原則6歳未満の子供を迎える「養子縁組里親」、専門的ケアを必要とする子供や障害のある子供を育てる「専門里親」などがある。

親と暮らせない子供3万5796人(17年3月時点)のうち、里親に委託された子供の数は6546人(5~6人を預かるファミリーホーム含む)で、委託率は18.3%にとどまっている。原因の一つは里親のなり手不足だ。責任の重さや経済的な負担が背景にあると考えられるが、親の出産や入院中だけ子供を預かる短期間の里親制度や、月8万6千円(1人目)の手当に加え、医療費・教育費が支給されることなど、制度の認知を進める必要がある。

里親政策について取りまとめた「新しい社会的養育ビジョン」では里親への包括的支援体制の強化をうたっているが、現状は子供とのマッチングも里親家庭のサポートも進んでいるとはいえず、この点も委託率の伸び悩みにつながっているといえる。

制度の運用は自治体に一任しているだけに、委託率も大きな格差が生じている。里親希望者と子供たちとの架け橋となるべく、委託率の低い自治体はこうした支援策をうまく活用してほしい。

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