(鉄筆)ユニセフ(国連児童基金)は…

ユニセフ(国連児童基金)はこの11月に、『A Familiar Face~すぐそこにある暴力』と題する報告書を発表し、世界中で起きている子供への暴力の実態を、最新のデータで明らかにした。この中で、「親など子供を守る立場にある大人から暴力を受けているケースも少なくない」という深刻な事態を浮き彫りにした。

報告書に示されたデータによると、毎年5億人から15億人の各国の子供たちが、暴力を受けていると推定。「1歳児の約10人に6人が、日常的に暴力を伴うしつけを受けている」「13歳~15歳の子供の約3人に1人が、学校でいじめを受けている」「性交を強要された女子の90%が、身近な人物から被害を受けている」という深刻さだ。

特に、子供たちへの暴力で際立っているのは、両親、継父母、親のパートナー、近親者、保護者、恋人、学校の友達、教師など、顔見知りの人物や、保護し手助けすべき人物によって行われていることで、中でも、暴力による被害を受けやすい立場にある被害者は、「障害のある子」「少数民族の子」「路上生活の子」「避難民の子」など、〝弱い立場〟の子供が多いということだった。

ユニセフは現在、「暴力はどこにも存在するが、しばしば見えにくいところでおきる」という実態を直視し、〝見えないことを明らかにする〟(“Make the invisible, visible”)という標語の下「子供への暴力防止キャンペーン」を実施している。日本の教育関係者もこのキャンペーン活動に積極的に関与し、世界の範を示してもらいたい。