(鉄筆)「受動喫煙対策」で大きな動き…

「受動喫煙対策」で大きな動きがあった。東京都は4月20日、都が制定を目指している受動喫煙防止条例の骨子案を公表した。

この中で注目されるのは、「学校や病院、行政機関は敷地内禁煙。子どもが過ごす保育所、幼稚園、小・中・高校は屋外の喫煙場所の設置も認めない」ことを明確に打ち出したことだ。「受動喫煙対策」を盛り込んだ健康増進法改正案の成立の目途が立たない国会をよそに、小池百合子都知事のリーダーシップにより公表に漕ぎ着けたもので、その手腕は評価できよう。骨子案は、これ以外に「従業員を雇用している飲食店は、店舗面積にかかわらず原則屋内禁煙」「違反者に罰則(5万円以下の過料)を適用」「加熱式たばこも規制対象だが、健康への影響が明らかになるまでは罰則は適用しない」などが盛り込まれている。

この条例案は、基本的に支持できよう。国立がん研究センターの研究により、受動喫煙による肺がんリスクが示されている。この都の動きに対して、飲食業界などから反発が出ているが、「国民の健康」の保持という前提で対処すべきではないか。

文藝春秋5月号に「名医10人に『私の健康法』」を聞いている。その結果、10人とも「現在、たばこを吸っている人は一人もいなかった」とか。ある名医は、「海外に行って一番うれしいのは、受動喫煙のリスクから完全に解放されることだ」と語っていた。この条例案は6月開会予定の都議会定例会に提出される予定だが、国の方もこの問題に真剣に取り組み、国民の健康に真剣に取り組んでもらいたい。