(鉄筆)「SNSの事件被害最多 18歳未満で1800人超」…

「SNSの事件被害最多 18歳未満で1800人超」。そんな見出しが躍った本紙電子版を見て、胸を痛めた。SNSを舞台にした被害児童数が、2008年の統計開始以来5年連続で最多数を更新したと報じていたからである。

SNSとは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略語。人同士のコミュニケーションを促し、社会的なネットワークの構築を支援するインターネット上のサービスを指す。これらは人と人のきずなをつくり、友人知人をつなげ、互いのコミュニケーションを円滑にする。

東日本大震災で救援や支援の輪が広がったのには、SNSの力が大きかった。あの時、日本中が一つになれたのもSNSとテレビ報道があったからだ。

しかし、どんな技術も両刃の剣。SNSは便利な反面、便利さ故ゆえに凶器にもなる。「一緒に死んでくれる方いましたらDM(ダイレクトメッセージ)ください」とツイッターに書き込んだ女性が遺体で見つかった神奈川県座間市の事件。悲しいことに3人の女子高生も事件に巻き込まれた。

人と簡単につながることができる。だからかえって、たやすく人と別れられる――。そんな希薄な人間関係を受け入れていいはずがない。来る日も来る日も学級新聞を出し続けている小学校教員。土日返上で部活動の顧問を担う中学校教員。寝食を忘れて企業求人を開拓する高校教員の姿は、SNSでは決して伝えられない人間関係の深いきずなを教えてくれる。SNSの抱える闇は、そうした教員たちから与えられる光明で振り払われると信じたい。