(鉄筆)世界と日本の教育に詳しい……

世界と日本の教育に詳しいOECDのA・シュライヒャー教育・スキル局長兼事務総長特別顧問は7月27日文科省を訪問、同省の要請で研究していた「日本の教育政策レビュー」を林芳正大臣に手渡した。

レビューは、日本政府が将来に向けて遂行すべき方針や教育政策を定めた「第3期教育振興基本計画」(2018~22年度)に言及したもの。

注目したいのは、日本の教育改革を推進していく上での「推奨事項」を掲げている点だ。大別すると①学習指導要領の改訂実施を優先する②学校と地域社会との連携・協働関係を強化することで、包括的で全人的な教育制度を維持する③生涯学習を強化し、義務教育以外の教育へアクセスする経済的手段を拡大し、平等を促す――であり、①では教員の能力強化、②は運営上の慣行の変更や教員の業務負担軽減、③は低所得世帯向けの公費投入などを提言している。

いずれも、学校と保護者、地域社会との連携・協働を強く打ち出しているのが特色で、将来を見据えた教育施策の実現には、学校現場が抱える課題に内外の力を結集して解決に当たる必要性を示唆している。

シュライヒャー局長は「日本の教育成果は高く、世界のさまざまな国から関心を寄せられている。その日本の教育を分析できたのは良い機会だった。カリキュラム改革や全人的な教育など、さまざまな改革について他国にとっても参考になるだろう」と述べる。改革は実現してこそ意味を成す。絵に描いた餅にならぬよう、遂行のための施策が今後はさらに求められる。