(鉄筆)残暑ともいえぬ猛烈な暑さが……

残暑ともいえぬ猛烈な暑さが続く中、熱中症予防に欠かせない手段として水分補給が重視されているが、多くの小学校では水筒持参を校則で禁ずる学校側と、子供に給水させたい保護者の要求が対立するケースが増えているようだ。

この「水筒問題」について、米国在住の作家で教育者の冷泉彰彦氏が自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で言及している。それによると、学校が水筒持参を認めない根拠は「逸脱」と「健康問題」にあるという。

勉強に関係のないものは持ってきてはいけない小学校のルールにのっとれば、ジュースや炭酸飲料など逸脱した飲み物が入っている可能性のある水筒は許容できないという考え方だ。加えて猛暑の折、雑菌の繁殖や時間がたって質が悪化した水を飲んで健康を損ねても責任が取れないという理由による。

冷泉氏は、学校の「原理原則と、その道具としてのルールという『管理の全体像』が見えていない」管理者の資質や、しゃくし定規な運用に疑問を投げ掛けている。「ルールというのは絶対だとか、ルールを守らないと損をするということを、(子供たちに)強く刷り込むだけになるのでは」と警鐘を鳴らす。

例外を認めない、ルール厳守の考え方は見方を変えれば思考停止にもつながりかねない。災害といわれるほどの気温上昇しかり、子供たちの学校生活を取り巻く環境が大きく変化する中、学校側がその時々の状況に応じた最適な判断を下さなければ、水筒に限らず子供の命を脅かすような問題はなくならないのではないか。