(鉄筆)最近のニュースで最も腹立たしかったのは……

最近のニュースで最も腹立たしかったのは、「東京医科大学の不正入試問題」である。同大の内部調査委員会(弁護士3人で構成)がまとめた調査報告書によると、過去2年間で文科省前科学技術・学術政策局長(受託収賄容疑で逮捕)の息子を含め、計19人に個別の加点が行われていた。その手口はまさに「金権入試」そのものである。

さらに驚いたのは、一般入試の小論文で3浪までの男子に加点する一方、女子は100点満点を取っても80点にしかならないよう得点調整していたという事実である。結婚や出産を機に職場を離れるケースが多いという理由から、女子合格者を全体の3割前後に抑え、系列病院の医師不足を回避する目的があったとされる。

女子の減点について報告書では「女性差別以外の何物でもない」と指摘し、ダイバーシティを推進していたという同学の記者会見でも「痛恨の極み」と頭を下げたが、問題の根は組織的に水面下で行っていた点にある。

対策弁護団による電話相談には女子受験生や保護者から相談が寄せられたが、男子受験生の電話もあった。「本当は合格していたのかどうか知りたい」「点数を開示してほしい」「受験料を返してほしい」といった内容が多かったという。

今後、大学が真に更生を図るには、被害を受けた受験生の救済策を講じることはもとより、不正を働いた大学関係者に厳正な処分を課し、信頼回復に努めるほか道はない。医療関係者は改めて「教育とは、平等性、公平性を貫く行為である」ことを胸に刻んでほしい。

関連記事