(鉄筆)経済協力開発機構(OECD)が……

経済協力開発機構(OECD)が9月11日、「図表で見る教育2018年版」を発表した。年1回出されるこの報告書は、全世界的な視野に立って今日的な問題点を明らかにし、改善策を講じるもの。

18年版は「教育の公平性」に焦点を当てている。例えば、「高等教育を受けていない母親の子供は、早期幼児教育保育を受ける可能性が低くなる。子供の認知的発展が学齢に達する以前から始まっていることは広く認識されているが、幼児教育保育への公的支出の割合は、高等教育ほど大きくない」。

「恵まれない環境で育った子供の進学の可能性も相対的に低くなっている。高等教育を受けていない両親の子供は、後期中等教育で普通課程より職業教育・訓練課程に進学する可能性が高く、しかも修了率は低くなっている。それが今度は彼らのその後の高等教育進学に影響し、高等教育機関では高等教育を受けていない両親を持つ学生の割合が低くなる」などと分析。つまり、負の連鎖が生じている。

これに対しアンヘル・グリアOECD事務総長は「誰もが人生で成功する可能性を持っており、成長し、能力を開発し、社会に貢献する価値がある。われわれには、個人が置かれている環境と社会的状況によってそうした可能性の実現が妨げられないようにする責任がある。これは、教育があらゆる人に約束するものであるべきだ」と述べた。

日本では親と同様の学歴を子の世代でも引き継ぐケースが多いという。今後訪れる大きな社会変化を考えれば、事務総長のメッセージは重い。