(鉄筆)シンガポール在住のファイナンシャル…

シンガポール在住のファイナンシャル・プランナー、花輪陽子さんのコラム「富裕層がシンガポールに親子留学する理由」(プレジデントオンライン、9月17日)を興味深く読んだ。「理由」の背景には、国家予算の約2割を投じるという教育政策があるという。ちなみに日本の投資割合は5.5%とのこと。

15歳を対象にした国際学力テスト(PISA2015)で同国は「科学的リテラシー」「読解力」「数学的リテラシー」の3分野全てで世界首位。幼少期からの英語・中国語のバイリンガル教育は当たり前で、2歳児にして「天気について話し合う」英語力を獲得しているのだとか。

こうした実績に加え、外国人向けのインター校が充実している点も親子留学急増の理由に挙げる。「均質的な人材を育成する」ことに優れた日本の学校よりも、「多様な発想が出てくるようなスタイル」の同国インター校に魅力を感じる親子が増えるのは必然の流れなのかもしれない。

多民族国家であるシンガポールは日本と異なる部分も多いものの、国土が狭く資源も乏しい両国にとって何より重要なのは「人材育成」である。国民の豊かさの指標である一人当たりGDPがシンガポールに逆転されて久しいが、両国の教育の差がそのまま現れているようにも思える。

先のコラムには教育改革のスピードが速く大胆な改革を頻繁に行う同国私立校に対し、日本の教育を案ずるような記述もあった。「今後はさらに後れを取るように感じます」。日本は、今の教育改革の機運を逃してはならない。

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