(鉄筆)近年の教育現場……

 近年の教育現場では、意欲や協調性、忍耐力など、数値化できない個人の資質を指す「非認知能力」への関心が高まっている。将来的な学力やキャリアにも大きな影響を与えることがさまざまな研究で明らかにされており、一般知能(IQ)偏重の社会認識が変わりつつある。

 大阪府高槻市は今年4月から、国に先駆け5歳児を対象に幼児教育の無償化を始めた。その狙いの柱となるのが非認知能力の育成だ。「自ら考え、失敗や成功体験を繰り返し、多様な人と関わり、さまざまな実体験をする中で共感などが身に付く。幼児期に豊かな経験をし、強い心を育むことが、小学校以降の学びにつながる土台となる」と、幼児期からの育成の重要性を強調する。

 1960年代、米国の低所得者層家庭の子供(3~4歳)を対象に実施した大規模な社会実験「ペリー就学前計画」によると、良質な幼児教育プログラムを受けた子供たちは、受けなかった子供たちよりも学歴、所得、持ち家率が高く、婚外子の比率、生活保護受給率、逮捕者率が低かったという。……

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