(鉄筆)「マンションの高層階……

「マンションの高層階からブロックを落としバイクを破壊」「停車してあるパワーショベルを動かして柵を破壊」「停車中の車の上で飛び跳ねる、落書きする」「自販機を破壊しジュースを盗む」――もはやいたずらとも呼べない悪質な行為を働く子供「暴れ小熊(熊孩子)」が、中国で社会問題になっている。彼らの親は一人っ子政策時代に生まれ、甘やかされて育った「小皇帝」世代。「暴れ小熊」がいかに傍若無人な振る舞いをしようとも、注意する大人は少ないという。「小皇帝」が逆上するからだ。

叱られた経験がなければ誰かを叱ることはもちろん、その意味をくみ取ることさえできないだろう。未成熟なまま親となり、その親に育てられた子供が親になって、排他主義はどんどん先鋭化され、他人に迷惑をかけても平気な大人が増えていく。考えるだけで恐ろしいが、すでに現実のものとなっていることをこの問題は示している。

ここまで極端ではないにせよ、野放図に振る舞う子供を親は見て見ぬ振り、という構図は日本でもかなり前から存在する。モンスターペアレントを警戒して大人が及び腰になれば、子供はますます増長し、何をやってもよいと考えるようになる。ハロウィーンに繰り出した若者が、東京・渋谷で軽トラックを横転させた騒ぎは象徴的な出来事に見える。

自分の感情をコントロールする力は、思うようにならないことが多い世の中で生きていくのに不可欠な能力だ。子供たちを「暴れ小熊」にさせないためにも、大人にはそれを教える義務がある。