東日本大震災から今年で……

東日本大震災から今年で丸8年がたつ。当時中学3年生だった子供は23歳になっており、大部分が社会人になっている。震災で親を亡くし、孤児となった者も多く存在する。彼らは今、どうしているのだろうか。

磯田道史氏の『天災から日本史を読みなおす―先人に学ぶ防災』(中公新書)によれば、豊臣秀吉の家臣であった山内一豊とその妻は、1586年1月に起きた天正地震でまな娘を失った。居城である長浜城が倒壊し、がれきの下敷きになったのである。その直後、悲嘆にくれる夫妻の元に1人の男の赤ん坊が届けられた。城外に捨てられていたという。おそらく震災により養育できないと判断した者が子を置き去りにしていったのだろう。

一豊の妻はその子を亡くなったわが子の代わりに養育することにした。……

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