平成28年度 本紙読者が綴る合格体験記Part3

試験対策のポイントは?

平成28年度教員採用試験に合格した本紙読者に、試験対策のポイントをまとめた「合格体験記」を寄せてもらいました。合格者の生の声を今後の試験対策の参考にしてください(体験記をお寄せいただいた皆様、ご協力に感謝します【編集局】)

質問内容

【Q1】合格できた一番の要因を教えてください。

【Q2】筆記試験対策のポイントを教えてください。

【Q3】面接試験対策のポイントを教えてください。

【Q4】「教育新聞」の活用法を教えてください。

オリジナルノートで教職対策
栃木県 小学校 大学生 22歳 女性

【Q1】「絶対小学校の先生になる!」という強い思いを持ち続けていたことです。応援していただける実習先・ボランティア先の先生方や、教職を目指す仲間がいたからこそ、その気持ちを維持できたと思います。2年間のボランティアで、週に1回、子どもに会えていたことも励みになりました。

【Q2】一般教養は過去問をまず数年分解いて傾向をつかみました。栃木県は基本を重視した問題で難易度が高校入試レベルだったため、薄めの問題集をくり返し解き、基本を身に付けることに専念しました。教職問題はA4サイズのオリジナルノートを作成しました。問題集を解きながら、ノートの余白に不足しているところを加え、何度も見直しました。

【Q3】面接は志望動機や理想の教師像など過去の面接の質問を見ながら、自分なりのキーワードをA6サイズのファイルにまとめていきました。練習は、1人で鏡にむかって「笑顔で明るくハキハキと!」を意識し、スムーズに受け答えができるようにしました。学校の先生にも面接中の態度を見てもらうようにし、教師として子ども・保護者に信頼される姿を考え、実践しました。

【Q4】時事が整理されてまとまっていることが面接・論文の対策に役立ちました。現場での取り組みやアドバイスが掲載されているため、「自分だったら何ができるか・どうしていくのか」を具体的に考えました。また、週2回新聞が手元に届くことによって、教育についてしっかり考える時間を定期的にとることができました。

学校ボランティアで「声掛けの仕方」を学ぶ
宮城県 小学校 大学生 22歳 男性

【Q1】大学1年生から始めた小学校でのボランティア活動です。授業補助や子どもたちと遊ぶことを通して、学校現場の様子、子どもたちへの声掛けの仕方、発問の仕方などを学ぶことができました。これらは一次試験の指導法を問う問題や面接でも役に立ちました。積極的に先生方や子どもたちと関わり、毎回の活動を記録し、次に生かすといいと思います。

【Q2】大学生協主催の講座受講や、過去問・問題集による演習をしました。筆記試験の対策をしたのは大学3年の秋くらいからです。5年分ほど過去問演習をすると、似た問題や全く同じ問題があります。傾向が大きく変わっていなければ、10年分ほど解くことをお勧めします。間違えた問題や不安な箇所はテキストや参考書で確認し、必ず正解するまで解き直しました。筆記試験は勉強量に掛かっていると思います。

【Q3】面接では、聞かれたことには端的に、自分の体験を交えながら話すことがポイントです。学校でのボランティア活動や教育実習の体験を交え、「そのような場面は○○と指導します。ボランティア活動(教育実習)ではそのような場面でも同じように指導したところ~」と続けると話が具体的になります。模擬授業は、指導案以外の学習習慣などの部分も合わせて指導することが大切です。受験した宮城県・仙台市の場合は一人芝居の形になり、「今発表する人を向いて話を聞こうとする○○さん、ステキですね」「音読するときは教科書をしっかり持つんだったね」などと声掛けをすると良いと思います。私は一次試験が終わってしばらくしてから面接や模擬授業の練習を大学の先生に付き合っていただきました。

【Q4】興味のある記事や自分の専門分野を中心に読んでいました。印象に残った記事は切り取るかコピーをして保存しておくと、面接で役に立ちます。自分の教育に対する抽象的な考えが、教育新聞を読むことによって具体的になりました。一回読んだだけでは忘れてしまうため、興味のある記事は必ず保存しましょう。

論作文は「文字の丁寧さ」「論点」などに注意
東京都 小学校 非常勤講師 25歳 男性

【Q1】職場の先生方を中心とした周囲の方々のサポートがあっての合格です。一次試験までは学年の仕事を受けもっていただき、勉強時間を確保することができました。一次試験後は職場の先生が面接票を見てくださったり、面接の練習をしてくださったりしました。

また、前任校の先生は単元指導計画を見て厳しくご指導してくださり、当日にかなり突っ込んだ質問をされても自信を持って応えることができました。その他にも、家族、友人、子どもたちの声に励まされて合格することができました。教育の原点は「人」であるので、色々な方を頼ったり、甘えたりして試験に生かしていくことが不可欠です。日々の健康管理も大事なことだと思います。

【Q2】臨時的任用教諭として働きながらの受験のため、出題頻度が高い問題に絞って学習をしました。東京都ではマークシート方式で基礎的なことを問われる傾向があり、その点では差がつかないと考え、過去問と最新の対策本で徹底的に学習しました。一次の教職教養、専門教養は6割程度でしたが、論作文にも知識を生かすことができたと思います。論作文については、試験官の方は1日に何千という数を見るため、「文字の丁寧さ」「求められている論点とズレがないか」「わかりやすい内容か」の3点を心がけました。

【Q3】さまざまな勉強会で面接練習をして、アウトプットを繰り返すことです。特に、教採2回目以降の方は前年度の敗因分析を丁寧に行わなければ合格は勝ち取れません。それを踏まえた上で必ず教採に詳しい方に練習していただくことと、それをビデオに撮っていただくことをお勧めします。面接の風景をビデオに撮っていただくことで、表情や声のトーンがわかるなど、自分を客観視することができます。そして、終始、明るくハキハキと笑顔でいられるかが大切です。どんな質問にも、自分の言葉で応えられるように準備を行い、アウトプットをして、自分の教育観を伝える訓練をすればきっと実ると思います。

【Q4】最近の教育業界の流れが分かることがとてもいいです。近年、デジタル化が急速に進んでいますが、教師にとって活字離れは絶対にNGです。採用試験の情報ももちろんですが、やはり教育新聞を読むと読まないのとでは、教師を続けていく上でも差が開くと思います。とはいえ、全ての記事を読むのは大変ですので、私は見出しを見て気になった記事を熟読するようにしています。重要箇所にマーカーでラインを引いたり、記事を切り抜いたりして、自分の考えをノートに書くだけでも、論作文や面接対策になります。ちょっとした努力が教師になるための第一歩です。私は、これからも学び続ける教師であるため、教育新聞を愛読していきます。

教育課題の雑談で教育観を磨く
静岡県 中学校・理科 大学生 21歳 女性

【Q1】「教師になる!という熱い気持ちを持ち続け、初任者研修の1つに試験対策があると自覚すること」と大学の講座で先生がおっしゃった言葉が強く印象に残っています。「予測可能な試験対策さえできずに予測不可能な子供の成長を支えることができるのか? 教師になりたいなら覚悟を決めて対策しなさい」。私はこの言葉を聞いた時、教採の合格はゴールではなく、ただのスタートにすぎないと実感しました。そこから夢であった教師に「なりたい」のではなく「なる」という強い意志を大切にして対策をしました。その強い気持ち、ブレない信念が合格という結果を導いてくれたと思います。

【Q2】まずは過去問の分析です。最新年度から過去10年分を入手して分析しました。傾向や出題形式を把握してから学習すると効果的な勉強になります。また、過去問と一緒に参考書も用意し、過去に出た問題や用語があったら赤ラインや暗記ペンを引き、自分だけのオリジナル書き込み参考書を作成しました。そして傾向を把握し、多く出題される領域からコツコツ学習しました。これを4月までに終わらせ、5月から全国の過去問集や志望自治体の過去問を解き、問題演習に慣れるようにしました。

【Q3】10月頃から同じ教科を受験する仲間を集めてチームを作り、週に1回集団討論や教育課題に対する雑談をしていました。仲間と話し合い、教育に関する考えを深めていくことで、個人面接の自分の答えもより深まると実感しました。話し合いの中で考えを深め、12月や1~2月には教育観にも磨きがかかり、具体策まで考えることができるようになりました。特に大学生の皆さんは、まずチームを作って1つの教育課題について話し合うところから面接試験対策をすると良いと思います。

【Q4】教育新聞を読んでさまざまなメリットがありました。日本全国の教育課題や実践例が分かることや、採用試験に向けての情報量の多さなど、「将来自分だったらこんな教育活動をしたい!」と夢が膨らむ内容が盛り込んでありました。活用法は、スクラップ帳と仕切りがたくさんあるバインダーを用意して、「理科の印象的な記事」をスクラップ帳に、「学級経営」「特別支援教育」「不登校」など関心のある教育課題は仕切りをつけたバインダーに記事を切り貼りし、いつでも見返せるようにしました。土日にまとめて記事を切り取り、時間があるときに余白に自分の考えを書くことで、面接対策にも生かしました。

毎日、欠かさずに取り組む
島根県 中学校・国語 大学生 21歳 男性

【Q1】毎日、取り組んだことです。時間に余裕のある大学生であることを生かし、試験勉強や面接対策を毎日欠かさず行いました。特に面接対策には力を入れました。そのかいあって、本番でも堂々とした受け答えをすることができました。

【Q2】大まかに全体を学習した後、とにかく過去問を解き続けました。試験の傾向もわかりつつ、ポイントを絞った復習をすることにもつながるため、非常に効果的だったと思います。

具体的には、ノートの見開きを用い、左側のページで問題を解き、右側のページにはそこでわからなかった事項を大きめに書いて暗記していました。
【Q3】とにかく練習して慣れることが大切だと考えたため、同じ自治体を受験する友人と集まって毎日練習しました。受け答えの仕方や雰囲気などはこれで掴むことができました。内容は、面接で問われそうな事項をあらかじめピックアップし、それを勉強して自分なりの教育観を構築することが1番の対策になったと思います。

【Q4】1番良かったと感じたのは、絶えず教育時事に目を通すことができたことです。面接対策になったことは言うまでもなく、常に教育について考える姿勢を持つ助けとなりました。教育新聞で目にする教育の現状や現役教諭の実践等はとても参考になりました。

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