【連載】どう答える? 場面指導 第3回

元全国小学校道徳教育研究会会長 馬場喜久雄

きちんと説明する姿勢を

〈質問〉 登校した児童が、傷ついた雀を大事そうに抱えて「先生、道に落ちてたの、かわいそう。お教室で飼って」と言ってきました。あなたは、どうしますか。

□ ■ □

A1―1 「あら、かわいそう。あなた優しいのね。教室で飼ってあげましょうね」と言います。

Q1―1 教室の中で、野鳥を飼っていいのですか。

A1―2 そうか、では、「これは飼えないから、元のところにおいてきなさい」と言います。

Q1―2 登校してきた児童を、帰していいのですか。

▽気を付けようポイント

子どもの優しさを褒めるのは大事ですが、子どもの言うとおりにしていいときと、そうではないときがあります。

◇ ◇ ◇

A2―1 「あら、学校で野鳥は飼えないのよ。もってきちゃってダメね。後で先生がどこかに置いてきてあげる」と言います。

▽気を付けようポイント

子どもの優しさを否定するような言い方はいけませんね。

◇ ◇ ◇

A3―1 「あら、かわいいわね。どうしたらいいか、校長先生に聞いてみる」と言います。

Q3―1 校長先生や学年主任と相談するのはいいと思いますが、校長先生から学校では飼えませんよと言われたとき、子どもにどう伝えますか。

A3―2 「校長先生が、ダメだとおっしゃってるから飼えません」と子どもたちに伝えます。

Q3―2 校長先生のせいにしてしまうのですか。

A3―3 はい、「校長先生もみんなの優しさを褒めていたよ。でもね、野鳥は飼ってはいけないんだって、後は、先生に任せて」と言います。

▽気を付けようポイント

校長先生がおっしゃったから、学年の先生が言ったからと言うような言い方はよくないです。優しさを褒めた後に、きちんと理由を言って納得させましょう。

《回答のポイント》

(1)子どもの優しさを認めるような言い方が大切です。

(2)野鳥が飼えないというようなことは知識としてもっているとよいですが、知らなくても、自分で正しい方法を考えようとしているかどうかは、好感のもてる答え方かどうかのポイントになります。

(3)飼えないと分かってしょげこむ子どももいると思います。きちんと説明する、その姿勢が、回答する態度にも表れると思います。

※実際の指導における野鳥の扱いについては、鳥インフルエンザに関する文科省、厚労省などが示した注意事項等に十分配慮することが求められます。また、野鳥を飼うことは法律によって禁じられています。