【連載】神谷正孝の5分でわかる教育時事 第1回 特別支援教育 具体的意見を述べられるように

皆さんこんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾主任講師の神谷です。いろいろなご縁がありまして教育新聞の読者向けに採用試験対策を連載することになりました。皆さんの採用試験合格のために、受験対策のプロとしての視点から有益な情報を発信していきたいと思います。

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さて、今回、取り上げるテーマは、特別支援教育です。 

現在最もスピード感がある分野、それが特別支援教育です。試験でも出題頻度が上がっています。出題内容を分析すると、(1)「特別支援教育の理念・制度」(2)「発達障害の定義理解・対処」(3)「特別支援教育の実践に関連する知識」――に分かれるようです。

(1)「理念・制度」については、答申で示された定義をしっかり押さえることはもちろん、従来の特殊教育との違いも明確にしておきましょう。特別支援学校対象障害種はもとより、普通教育における特別支援教育の実施(特別支援学級・通級による指導)についても、それらの対象を押さえることが大切です。また、インクルーシブ教育システム(障害のある者が生活地域で障害のない者と共に教育を受ける仕組み)の整備に関連して、就学先の決定にかかわる変更事項も要確認です。従前の、就学基準該当者が特別支援学校に就学するという形から、本人・保護者の意向を最大限尊重し、専門的な見地からの意見をもとに、就学先を決定する形に改められました。

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(2)「発達障害」については、「定義」に縛られないようにすることが大切です。例えば「自閉症スペクトラム障害」を見てもかなり幅があります。障害の特性の基本的理解も必要ですが、現実的にどのような困難が生じているのかを把握することが一番です。個々の状況を踏まえたオーダーメイドの教育が求められます。その線に沿って考えると、面接にも論作文にも対応できるようになります。

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(3)「特別支援教育の実践」については、今後ますます盛んになっていく「交流及び共同学習」がポイントになります。障害がある児童生徒における意義(障害特性理解・将来の生活地域での自立を踏まえて自己の存在を認知してもらう等)・障害のない児童生徒における意義(共生社会の担い手づくり・差別や偏見の除去・障害特性の理解・必要な配慮の理解等)を押さえておく必要があります。1次試験のみならず、面接・討論でも具体的な意見を述べることができるようにしておきましょう。


執筆者プロフィール

大学生協オリジナル教員講座講師。大手予備校専任講師・事務局長を経て大学生協が主催する教採対策講座の企画監修および指導を全国16大学でつかさどる。自らの理念を実践する場として、kei塾を立ち上げて10年。仙台を拠点に全国で採用試験対策に携わるプロ講師(kei塾=http://www.kei-juku.jp/)。

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