【連載】神谷正孝の5分でわかる教育時事 第3回 情報教育、食育・健康教育

自分自身に関わることとして

皆さんこんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾(http://www.kei-juku.jp/)主任講師の神谷です。いよいよ1次試験ですね。今回は、「○○教育」と呼ばれる時事的テーマのうち、「情報教育」と「食育・健康教育」についてワンポイント解説を実施します。

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▽情報教育

情報教育の内容として、「教育の情報化に関する手引」でも示された通り、「情報活用の実践力」「情報の科学的理解」「情報社会に参画する態度」の3点が重要です。学校の教育活動全体を通じて計画的に実施し、情報リテラシーを身に付けるとともに、「情報モラル」教育にも力を入れていく必要があります。「情報モラル」とは、マナーやエチケット面のみならず、情報安全の視点も含むなど、広くとらえていく必要があります。

討論・論作文等で情報教育についてコメントする場合は、「情報安全」の視点が児童生徒に共有されにくいこと(=自分の問題として考えず、根拠なく、自分は大丈夫、と考えてしまいがち)を踏まえた具体策を示す必要があります。また、家庭との連携も必須事項です。

▽食育・健康教育

食育は、「食に関する指導の手引」を一読しておきましょう。栄養教諭や養護教諭との連携が大切です。「体育・健康に関する指導」の一例として学習指導要領総則にも示されている通り、学校の教育活動全体を通じて行う必要があります。食育基本法も要注意です(食育=「生きる上での基本」食に関する知識と職を選択する能力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てる)。

食育は食文化やマナー、コミュニケーションまでも含む広い概念なので、意見を述べる場合には、絞り込みが必要です。

健康教育では、健康3原則として「食事」「運動」「睡眠」がポイントです。またWHO憲章前文での健康の定義「身体的・精神的・社会的に健全な状態」も踏まえる必要があります。健康をテーマにするとき、気を付けなければならないのは、「健康だと思っている人は健康を意識しない」ということです。多くの人にとって損なわれて初めて大切さを実感するのが「健康」です。そこで、児童生徒に指導する際には、「いかにして気づきを与えるか」「どのように行動変容を促すか」がポイントになります。食習慣や生活習慣を「見える化」するなど「気づき」を与える工夫が求められるでしょう。

食育・健康については、WHOが提唱する「ヘルスプロモーション(HP)」の理念を踏まえることが大切です。HPは生涯を見据えた概念です。健康とは「目的」ではなく「自己実現」のための「資源」であると捉え、児童生徒が将来有意義な人生を送ったり自己実現を果たしたりするための「資源」としての健康を、児童生徒自身が自分の問題として考えて、保持増進のためにコントロールできるようにすることが大切です。

情報教育では「自分とは関係のない話と捉えられてしまう」という事実、食育や健康教育では、「損なってみて初めて大切さを実感する」という事実があります。しかし、それでは手遅れになる場合も少なくありません。児童生徒にどのようにして「自分自身と関わる大切な問題」として実感させるかがポイントになるでしょう。

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