元面接官の本音 受験者のどこを見ているか

教員採用試験も多くの自治体で2次選考を迎えています。本紙では、面接官が受験者のどこを見ているのか。評価を左右するポイントについて、教員採用試験で面接官経験のある指導者から本音を寄せてもらいました。受験生が意外と見落としている点や、実は大きく評価しているポイントなど、面接指導者から見た本音が多数寄せられています。

質問内容
【Q1】ダメな面接受験者の特徴や共通点を教えてください。
【Q2】キラりと光る面接受験者の特徴や共通点を教えてください。
教師になりたい熱意は全身から伝わる
元公立小学校長 性別:男性 面接指導歴:7年

【Q1】▽笑顔がない▽回答しているときに手が微妙に動いている▽面接官が聞いていないことを自分からどんどん話す▽回答しづらいのか早口になってしまっている▽回答内容に視野の狭さを感じる▽全体を通じて自信がなさそうに見える。

【Q2】▽笑顔がある▽挨拶がしっかりできている▽姿勢がいい▽しぐさや表情、回答内容から何が何でも教師になりたい熱意が伝わる▽質問に対して正確かつ誠実に回答している▽受験する自治体の教育課題をしっかりと把握し考えている。

学校だけでなく地域社会を見据える姿勢
元公立中学校長 性別:男性 面接指導歴:10年

【Q1】▽声が小さく語尾が聞きとりにくい▽下を向いて話している▽質問したこと以上に答えようとし話が広がり長くなっている▽どこかで指導を受けたことを暗記して答えている▽自分ですべて解決しようとする自信過剰の独りよがりな回答になっている。

【Q2】▽質問に正対して、簡潔明瞭にポイントのみ述べられている▽学校内だけでなく、地域ボランティアや社会貢献にも関心をもち連携・協働にも柔軟に対応できる姿勢をもっている▽広い視野と包容力をもち、明るく元気で未来志向の活気に溢れている。

頭の先から足の先まですべて見ている
元公立中学校長 性別:女性 面接指導歴:10年

【Q1】▽妙に社交的(営業的)で調子が良い▽足元の身だしなみが疎かになっている▽目が泳いでいて落ち着きがない▽用意した回答は饒舌である反面、想定外の質問に詰まってしまう▽自身の体験からではなく「どこかで聞いたような話」しか出してこない。

【Q2】▽身だしなみがきちんとしている▽教員を志望してから、時間をかけて自分を磨いてきている▽基本的な生活習慣が身についている▽特技や打ち込んできたものを持っている▽話している人に対して相槌を打っている▽はきはきと発声ができている▽聞き手が納得できる志望動機をしっかりと話せている▽教員になって何がしたいかが具体的に語られている。

丸暗記の回答よりもチャレンジ精神が大事
元公立小学校長 性別:女性 面接指導歴:12年

【Q1】▽目線が定まっていない▽質問に答えられないと、落ち込み暗い雰囲気になっている▽面接の答えを丸暗記して答えている。

【Q2】▽表情が明るい▽回答内容からチャレンジ精神が感じられる▽授業つくりに努力しようとしている▽質問に答えられなくても、すぐ前向きになれる▽質問に正対して、簡潔明瞭に、ポイントのみ的確に述べられている。

わかりやすく具体的に伝えられるか
元公立小学校長 性別:男性 面接指導歴:10年

【Q1】▽面接票が読みにくく、書かれていることが自分のものになっていないので、自信をもって答えられていない▽抽象的な表現で回答してしまう。再質問しても具体的な事例をあげて説明できない▽教師になったときの意欲や情熱が伝わってこない▽聞かれてないことまでだらだらとしゃべろうとする。

【Q2】▽自分の考えや意見をわかりやすく伝えられている▽自分の経験や体験から生まれた表現で積極的な意欲や情熱が感じられる▽質問に対する応答の態度に安定感、信頼性があり、常に明るい態度と品性がある。

会場に入る前から試験は始まっている
元公立小学校長 性別:男性 面接指導歴:14年

【Q1】▽面接試験は、自分が面接している時間だけと考えている▽自家用自動車で試験会場にやってくる▽面接の待機時間中に同じ大学や同年代受験者で親交を深めている▽質問に対して、長々と説明した回答になってしまう。

【Q2】▽面接会場での受付から始まり、当日の全てが終了するまでが試験と考え行動している▽面接会場の下見をしている▽公共の交通機関を利用して時間に余裕をもって会場に到着するように心がけている▽面接は自分の良さをアピールする場と認識し笑顔を忘れない▽質問の趣旨・内容を判断し、答えは「端的に」「具体的に」答えている▽どのような質問にも真摯な態度で答えている▽想定外の質問で答えに詰まっても「勉強不足で申し訳ありません。今後しっかりと研修します」と正直に述べている。

[今回のおさらい]

自分の面接時間だけが試験ではありません。会場に入る前から、待機している間も含めて当日のすべてが面接の時間と考えましょう。また、服装や挨拶や基本的な生活習慣など、教員である前に、一人の社会人としての資質が備わっているかをもう一度意識しましょう。

面接時は、言葉遣いや姿勢、目線、手の動きなどが面接官に大きな印象を与えることもあります。話す内容と同じように気を配っておきましょう。

話す内容については、模範的な内容を丸暗記して回答しても、面接官はお見通しです。自身の経験や教員への情熱を自分の言葉で表現してください。回答につまってしまった場合は「勉強不足で申し訳ありません。今後しっかりと研修します」と述べましょう。正直に素直になることも評価を高めるポイントになります。

内容が優れていても、話し方ひとつで印象は大きく変わります。面接官の質問に正対し具体的かつ簡潔に回答していきましょう。聞かれていないことまでダラダラと話しても評価を下げるだけです。面接官と会話のキャッチボールをするようなイメージが大切です。

[面接直前チェック]
1.面接表(志願票)を見直しておく

面接票は個人面接の台本です。面接官がその場ですぐに要旨を把握し、質問をしやすい程度にまとめる必要があります。「短く、簡潔に」記述しておくことがポイントです。

2.面接は30秒から1分で話す

初めに結論を述べ、それから簡潔に説明する。状況によって、さらに詳しく説明するという論理的な話し方を意識して回答していきましょう。1回の回答で語り尽くす、というよりも、面接官と会話を弾ませる意識で進めていくとうまくいきます。

3.経験を踏まえた具体論

質問に答えるときの基本的な視点は、さまざまな課題について、教員として“具体的”にどう対処していくのかという視点です。大学での学びや教育実習などなるべく自分自身の経験や体験に基づいて話すと説得力が生まれます。

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