【連載】どう答える? 場面指導 19 指導する理由をしっかり説明

元全国小学校道徳教育研究会会長 馬場喜久雄

 

〈質問〉 お母さんが『給食費を払っているのだから”いただきます”は言わなくていい』と言っていたと子供が言いました。どうしますか?

■ □ ■

A1—1 まず、お金を払わないといただきますっていうのかな?と聞きます。

Q1—1 子供はさらに、いただきますといえば、お金を払わなくていいのですか?と聞いてきました。どう答えますか。

A1—2 「いただきます」というのは、お金の問題ではないと答えます。

▽気を付けようポイント
まず、「いただきます」というのは、お金を払ったかどうかの問題ではないことをきちんと教えましょう。そして、「いただきます」の意味を子供たちに教えていきます。

◇ ◇ ◇

Q2—1 では、「いただきます」とはどういう意味ですか。

A2—1 私たちは、毎日、生きているものの命をいただいています。だから、「いただきます」と言って、食するのです。

Q2—2 そのようなことは、いつどのように指導しますか。

A2—2 給食指導の時に、話します。

Q2—3 それだけですか? ほかにはないですか?

▽気を付けようポイント
指導する場面は、いろいろあります。できるだけ多くの指導場面を知っておきましょう。

◇ ◇ ◇

Q3—1 命をいただくから「いただきます」と教えるのはいいことですが、ほかの意味はないでしょうか。

A3—1 「いただきます」は、食材を取ってくれる人、運んでくれる人、売ってくれる人、料理してくれる人たちへの感謝の気持ちもあると思います

▽気を付けようポイント
命のことばかりを考えていると、回答が狭くなってしまいます。「いただきます」という言葉を多面的に見ていくことも大切です

◇ ◇ ◇

▽回答のポイント
(1)「いただきます」というのは、給食費を払っているかいないかではないことをしっかりと押さえましょう。そして、子供に話をしても、保護者が納得するとは限りません。保護者会などの機会をとらえて、話をすることも大事です。

(2)子供たちへの指導の場面は、学級活動(2)、日常の指導等いろいろありますが、道徳の時間に、「生命尊重」の内容項目で、指導することも大切です。毎日食べているものの中に、命をいただく以外のものがあるだろうか。動物や植物のかけがえのない「命」を私たちは、いただいているのです。だから「いただきます」というのです。と押さえます。(1年生のどうとく 文渓堂 「いただきます」参照)

(3)また、給食に、魚が出たときなど、この魚は、取るのにどれだけ大変だろうか。命がけでとってくれている人たちへ感謝して、「いただきます」と言いましょう、というような指導もあるでしょう。

あなたへのお薦め

 

特集