【連載】どう答える? 場面指導 20 行為の是非を自覚させる

元全国小学校道徳教育研究会会長 馬場喜久雄

〈質問〉 A君に注意をしたら「でも、B君もC君もやっているよ。どうして僕だけ注意されるの?」と言われました。どうしますか?

■ □ ■

A1—1 まず、B君もC君もこれから注意します。と言います。

Q1—1 今度は、なぜ僕だけ先なの? と言ってくるかもしれませんよ。どうしますか。

A1—2 叱るタイミングでそうなったことを説明したいと思います。

▽気をつけようポイント
子供たちは、不公平にされるのを嫌います。公平に扱っているのだということをしっかりと示したいですね。

◇ ◇ ◇

Q2—1 平等に注意することを伝えるほかに大事なことはありませんか。

A2—1 なぜ注意しているのかを分かりやすく説明します。

Q2—2 どのように説明しますか。

A2—2 注意している理由を納得できるように話します。

▽気を付けようポイント
注意するときは、納得のいくように叱ることが大事です。ただし、注意する内容によっては違ってきます。なんでも理由を話せばいいというわけではありません。

◇ ◇ ◇

Q3—1 大事なことが一つ抜けていると思います。どうでしょうか。

A3—1 よく意味が分かりません。もう一度お願いします。

▽気を付けようポイント
面接官の言っている内容が、分からないときもあると思います。そのようなときは適当に回答するのではなく、聞き返すのも大切です。

◇ ◇ ◇

Q4—1 A君の言い方についてもう一度考えてみてください。平等観だけでよいでしょうか。A君は、注意されるようなことをしているのですよ。

A4—1 A君に対して、きっぱりとやってはいけないことを注意しているのだと言います。

Q4—2 そうですね。そこが大事ですね。

▽気を付けようポイント
他の人もやっているかどうかではなく、自分がやったことはどういうことなのかをはっきりと指導するのが大切です。

◇ ◇ ◇

回答のポイント

(1)まず第一に大切なのは、A君に悪いことをしたから注意されたのだという点を理解させることです。
そして、悪いことをすれば誰だって注意される。自分自身のことであって、ほかの人とは関係ないと諭しましょう。

(2)次に、自分だけ注意されているという不公平感を排除することです。そのためには、順番が君の方が早くなったけれど、B君もC君も注意しているのを納得させましょう。

(3)先生に見られたから注意された、見つからなかった子は得した、というような考えも排除したいです。人が見ているからやらない、人のいないところならやっていい、というような考えはよくないということをしっかりと指導するのが大切です。
昔から日本には、「お天道様が見ている」という言葉があります。大事にしていきたい言葉です。

(4)このような問題では、誰がやったから、みんなやっているからではなく、自分はどうだったのかをはっきりと自覚させることが大事です。
きちっとした態度で指導するというような様子を見せることが、面接では大切です。

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