【連載】神谷正孝の5分でわかる教育時事 第8回 読書活動の推進・学校図書館

皆さんこんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾(http://www.kei-juku.jp/)主任講師の神谷です。読書の秋です。突然ですが、皆さん、読書はしていますか。今回取り上げるテーマは「読書活動の推進」です。採用試験においても、「読書活動推進」について筆記試験や論作文、面接などで各自の経験とともに問われることも多くなっています。

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全国学校図書館協議会が毎年、毎日新聞社と合同で行っている調査(※学校読書調査)によると、1か月間の平均読書冊数は、小学生は11.2冊、中学生は4.0冊、高校生は1.5冊です(前年と比して中学生は微増、小学生・高校生は減少)。

この調査は、毎年「子ども読書の日(4月23日)」を基準として、その後の1カ月間(つまり5月)に何冊の本を読んだかを集計しています。1カ月間に全く本を読まなかった不読者の割合も調査しています(小学生4・8%、中学生は13.4%、高校生は51.9%)。読書においては「読む子」と「読まない子」の差が広がり、固定されてしまうことが一番の問題です。

そこで、「読んでいる子」の読書経験を生かし、それを他の児童生徒にも広げ、「読まない子」の読書意欲を喚起することが基本的方向性として見えてきます。具体的な手法として、テーマ読書である「ブックトーク」や、バトル形式で推薦書を紹介しあう「ビブリオバトル」など、国語の時間のみならず学校の教育活動全体の中で取り上げていくことが考えられます。

小学校などでは、ボランティアによる「読み聞かせ」なども行われていますが、こうした取り組みも読書習慣の形成に有効です。

子供の読書活動の基盤となるのは、教科で言えば「国語科」です。小学校では、低学年で「楽しんで読書」することに重点を置き、中学年で「幅広く読書」することを通して読書の質・量を高め、高学年での「読書の活用」につなげていくことが求められています。豊かな読書経験は、語彙力を増やし、想像力を伸ばし、自己理解や他者理解にもつながります。中学校以降では、読書の効能に目を向けさせるなど、読書が問題解決に役立ったり、自分を見つめなおすことにつながったりすることを実感させる必要があります。

学校での読書を支えるインフラとして、必置の施設である「学校図書館(図書室)」があります。また、図書館には司書教諭を置くよう義務付けています。さらに、学校図書館法の改正により、平成27年度から学校司書の設置も努力規定とされました。最新の調査では学校司書を配置している学校の割合は増加しています。このように学校図書館が「読書センター」としての機能を発揮できるように体制整備が進められています。なお、採用試験では改正学校図書館法からの穴埋め問題も出題されています。

これらのことと併せて、行政や学校がそれぞれの問題意識のもとに進めているローカル方策などを確認しておくとよいでしょう。

※引用した調査は2015年5月の第61回学校読書調査の数値

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