知っておきたい教育法規 重要な条項を押さえよう

教員生活にも求められる

教員採用試験対策だけではなく、充実した教員生活を送るためには、よりどころとなる教育法規を知っておく必要がある。全条文を覚える必要はないので、ここでは教育基本法をはじめ教員として知っておいたほうがよい法規、教採対策に必要な法規について、ポイントとなる条項とともに示す。教採対策として、しっかりとその内容を押さえておいてほしい。

[教育基本法]=わが国教育の基本理念および基本原則を定めている。

▽平成18年改正のポイント
(1条)教育の目的、(2条)教育の目標…「公共の精神」「伝統と文化の尊重」「国と郷土を愛する態度」、(4条)「障害のある者への教育上必要な支援」、(5条)義務教育の基本、(6条)学校教育の基本…「心身の発達に応じ」「規律を重んじ」「自ら進んで学習に取り組む意欲を重視」、(9条)教員について独立条項、(14条)教育の政治的中立、(15条)教育の宗教的中立、(17条)地方公共団体を含め教育振興基本計画の策定を義務化——等が示される。

[学校教育法]=幼稚園から大学までの学校制度について定めている。

第1章「総則」…(1条)学校の範囲、(2条)学校の設置者、(3条)学校の設置基準、(5条)学校の管理・費用の負担、(8条)校長・教員の資格、(11条)児童生徒の懲戒↓但し書き(体罰禁止)、(12条)健康診断…「学校保健安全法」で定める。

第2章「義務教育」…(16条)義務教育年限、(17条)学齢児童生徒の就学義務↓「学校教育法施行令」で履行の手続き、(18条)就学義務の猶予・免除、(19条)経済的就学困難への就学援助、(21条)義務教育の目標

第4章「小学校」…(29条)小学校の目的、(30条)小学校の目標、(31条)児童の体験活動の充実、(33条)教育課程、(34条)教科書その他の教材、(35条)児童の出席停止、(37条)職員の種類と職務権限↓副校長、主幹教諭、指導教諭等の新しい職、(42条)学校評価、(43条)学校運営情報の提供

・第5章「中学校」…小学校に準ずる。

・第6章「高等学校」

・第7章「中等教育学校」

・第8章「特別支援教育」…(72条)目的、(81条)特別支援学級

[学校教育法施行令][学校教育法施行規則]=学校教育法の細部について下位法の政令や省令に委ねている。

・学校教育法施行令(政令)…(1~4条)学齢簿の整備、(5~10条)就学すべき学校の指定、(11~18条)特別支援学校への就学、(19、20条)就学督促

・学校教育法施行規則(省令)…(24条)指導要録、(26条)児童生徒の懲戒の種類、(44~47条)主任制、(48条)職員会議、(49条)学校評議員、(50条)教育課程、(52条)学習指導要領、(57条)進級等の認定、(61条)休業日、(63条)臨時休業、(66条)自己評価による学校評価、(67条)学校関係者による学校評価

[地方公務員法]=地方公務員である公立学校の教員の身分の取り扱い等に関する総合的な法律である。

・(24条)職員の給与や勤務時間等…勤務時間は労働基準法に則って規定、(27条)分限処分、(29条)懲戒処分、(30条)服務の基本原則、(31条)服務の宣誓義務、(32条)法令・職務命令の遵守義務、(33条)信用失墜行為の禁止、(34条)守秘義務、(35条)職務専念義務、(36条)政治的行為の制限、(37条)争議行為等の禁止、(38条)営利企業等の従事制限、(52~56条)職員団体…職員団体との交渉事項等

[教育公務員特例法]

・兼業・兼職の特例…地公法で原則禁止とされているが、本務の遂行に支障がないと任命権者が認める場合、教特法では原則容認している。

・教員研修の特例…21条~24条、26条

・指導力不足教員の措置…(25条)指導力不足教員に対する指導改善研修の規定

[地方教育行政の組織及び運営に関する法律]

・教育委員会の組織と権限について定めている。

・教育委員会と学校との関係…(23条)学校は教育委員会が管理・運営する。(33条)教育委員会と学校の関係は学校管理規則で定めている。

・県費負担教職員の特例…(36条)校長は、人事について意見具申ができる。(37条)県費負担教職員の任命権は都道府県教委に属する。(38条)市町村教委は県費負担教職員の人事について内申権を持つ。(42条)県費負担教職員の給与、勤務時間等は都道府県の条例で定める。(43条)県費負担教職員の服務監督は、市町村教委が行う。

[学校保健安全法]

・第2章「学校保健」…(5条)学校保健計画の策定、(6条)学校環境衛生基準、(7条)保健室、(8条)教育相談、(9条)保健指導、(10条)地域医療機関との連携、(11条)就学時の健康診断、(13条)児童生徒の健康診断、(15条)教職員の健康診断、(18条)保健所との連絡、(19条)感染症による出席停止、(20条)感染症による臨時休業、(23条)学校医・学校歯科医・学校薬剤師

・第3章「学校安全」…(27条)学校安全計画の策定、(28条)学校環境の安全確保、(29条)危険等発生時対処要領(マニュアル)の作成等

[社会教育法]

・第6章「学校施設の利用」…(44条)学校の施設を社会教育のために利用、(45条2)学校の長の意見、(47条)許可に関する権限を学校の長に委任

[教育職員免許法]

・校種別(小・中・高)、教科別(中・高)の免許状がなければ教えることはできない。

・(3条2)非常勤講師、(附則16項)特別支援学校教員、(附則17項)中等教育学校教員、(附則2項)免許教科以外の教科担任等が特例として認められている。

・免許状の種類…(4条)普通免許状、特別免許状、臨時免許状

・免許状の更新…(9条)10年ごとの免許状更新講習の受講により更新される。