【連載】面接試験の極意 特別編 第1回 いますぐに実践すること

元東京都公立中学校長 磯谷 律子

 

昨年12回に分けて、「面接試験の極意」を執筆したが、今回は、直前対策として、重要点を4回に分けた特別編を掲載する。昨年の記事を手元に置いて読むことを勧める(教育新聞電子版で閲覧可)。面接の質問内容は、自分のことか教育のこと2点のみである。範囲は限定されているので、特に恐れる必要はない。

1.面接官の気持ちを知ることで適切な対応ができる。

面接官は、受験する自治体の教育委員会事務局と現役校長(副校長)が主である。そのため、受け答えの様子や回答、服装・姿勢等から次の4点を見ている。

(1)教員として教壇に立つのにふさわしい資質のある人物か↓心身ともに健康であることを示すために、自然な笑顔で、明るく元気にハッキリと話す。

(2)うちの学校(自治体)に教員として、すぐにでも来てほしい人物か↓教育施策に賛同し、道徳教育は○○のように工夫していく、など専門性の高さを述べる。法令順守に関しては、「多くの教員は職務を果たしている。しかし、一部の教員の不祥事のために他の教員もそのようであると思われることに心が痛む。私は教育公務員としてのプライドを持ち、子供にとって魅力的な大人であるために法令を順守する」と答える。

(3)自分のことを二の次にしても、子供のために働ける人物か→「困難さを抱える子供がいても、未来への夢を持たせ、夢を実現させるために、粘り強くかかわっていく」と、子供への愛情が深いことを示す。

(4)自ら進んで人とかかわっていける人物か→「教育者として円滑に仕事をするためには、多くの人とコミュニケーションを図ることが大切と考えて、今までも行動してきた」と協調性が高いことを示す。

2.今日から実践することで、本番の様子が見えてくる

(1)相手を意識して声を出す訓練―いすに腰を下ろし、鏡の前で行う

a.正面を向き、背筋を伸ばし、膝に手を置く。30分近く姿勢を崩さない。

b.受験する自治体の求める教師像・教育施策をゆっくり読む。次に、同じ文を誰かに話すつもりで、テンポや、間の取り方などを工夫して読む(話す)。

c.定番の質問(連載「面接の極意」参照)には想定問題集を作り、声に出して言う。声に出すと無駄の多い表現がチェックしやすい。回答が長くなるときは「2点あります。1点目は~」と言う。30秒以内が目安。

(2)知人や上司に依頼して面接練習をする。その際、次の点を評価してもらう

a.視線。相手の目に視線を合わせて回答する。それ以外は、両目の目尻と鼻の中間を結んだ三角ゾーンをソフトに見る。上目遣い、見下ろす様な視線は×。

b.正しい言葉遣い。「A小学校に勤めさせていただいております→勤めています」。面接官は昭和生まれ。難語・タメ語は禁止。「しかし」「でも」も不要。

c.回答は、簡潔明瞭で端的に。例や解説は求められない限り言わない。