「読んでもらう」文章を書こう 好印象を持たれるポイントは

合格する論作文の書き方は

「読んでもらう」文章を書こう文章を書く目的は、読んでもらうためである。教員採用試験の論作文もしかり。読み手である採点官か必ずいて、採点官に読んでもらうために書く。示された課題について非常にいい見識を持っていても、教職に対して強い情熱を持っていても、論作文の文章が稚拙であれば伝わらない。「読んでもらうための文章のポイント」を見てみよう。

教師は文書を作成したり、文章を書く機会が他の職種より比較的多い職業といえる。これは教師になると実感する。学級経営案、週案、学習指導案、校内研究・研修のための資料、出張申請書など「報告・届出のための文書」、企画書・計画書・稟議書など「指示・決済のための文書」、連絡や照会など「連絡・調整のための文書」、子供たちに向けての各種の連絡や授業のための資料、保護者に向けての学級だより、日々の連絡帳や保護者会のための資料、通知表や指導要録などの所見、研究会で発表するためのレジュメ――これぐらいが挙げられる。

いまから文章作成能力を鍛えておいて損はない。しかし、文学作品を書くわけではないので、それほど臆することはない。「人に伝えるための文章を書く」基礎基本を押さえておけば大丈夫である。

主に以下の4つのポイントがある。

(1)言いたい、主張したいことがきちんと伝わってくるか。

(2)考え、主張、意見などの根拠が分かるか。

(3)読みやすい文章になっているか。

(4)文字が読みやすく(見やすく)、丁寧に書かれているか。

まず、出題されたテーマを的確に理解した上で文章の構成を考える。テーマとの関係もあるが、構成は「結起承」が望ましい。作文技法では「起承転結」の書き方を習うが、実務文書や説明文、また試験の論作文は「結起承」の構成での執筆が求められる。文章の趣旨がすぐ分かるようまず結論(結)を書き、そのあとに課題、主題を分かりやすく説明し(起)、最後に結論に対する理由や自分の意見などを書く(承)。「転」はあまり重要ではないので省いてもよい。

根拠を示すには、実体験を入れてリアリティーを出すとよい。特に、困難や問題に対してどのように取り組み、いかに解決したか、を示したい。論作文の傾向に合わせ、体験、経験をあらかじめまとめておき、それを生かそう。

読みやすい文章のポイントはいくつかあるが、まず、短文、単文を心掛けたい。「1文は短く」と「1文に1内容」だ。1文は、40~50字程度に収めると分かりやすいといわれる。文章を1文ごとにしっかり区切る、余計な修飾語を用いない、などに気を付ける。1文には1つの内容を書くようにしたい。内容がいくつかにわたるときは、別の文を起こし、複雑になるのをできるだけ避ける。

そのためには、短文、単文を心掛けるようにすればよい。1つの文章に主語1つ、述語1つにするのが原則。長くなると、主語と述語がねじれてしまう場合がよくある。複文、重文で長くなってしまうときは、文章を半分にして、単文になるまで何度も切っていく。書いたあとは、主語と述語の関係を必ずチェックしよう。読み返して推敲する際、練習であったら声に出して読むとよい。目で読むだけでは、分からないところがチェックできる。

論作文対策というより、分かりやすい文章のためということでは、「5W2H」と「箇条書き」がある。「when(いつ)」「who(だれが、だれに)」「where(どこで)」「what(なにを)」「why(なぜ)」「how(どのように)=how much(いくらで) how many(いくつ)」と箇条書きの活用は、情報を正確に伝達するという点で重要である。

読みやすく(見やすく)書くポイントは、当然ながら丁寧に書く、そして「濃く、はっきり書く」。採点官が採点する際、論作文のコピーを用いるケースが多い。弱々しく薄い字はコピーするとさらにその傾向が強くなるおそれがあるので、それを避けよう。