ここがポイント 合格する模擬授業(4)試験官はここを見る その1

eye-catch_1024-768_kenmochi

帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉


「模擬授業の10分間に何を取り入れればよいのか」「資料の準備はどの程度必要なのか」「事前に板書カードは作成したほうがよいのだろうか」「自分で書く板書量はどの程度が適切なのか」「緊張して声が震えてしまうのではないか」など、模擬授業に関しては不安が多い。果たして限られた時間の中で自分を発揮するには、どうしたらよいか。3回にわたり「試験官はここを見る」を提言したい。今回は、10分間の中の展開で評価されることは何かを考えてみよう。

(1)目標提示までの振り返り

新単元を想定している場合は、前単元までに身に付けたことの中で何を振り返るかを明確にした導入が欠かせない。ここでいう振り返りは、特に本単元に必要な項目を一つ取り上げて簡潔に想起させるようにしたい、というものである。

指導計画上2時間目以上の場合は、前時の振り返りが必ずある。何をどのように振り返るかがポイントとなってくる。前時の問題を解くだけでなく、対話や話し合いを取り入れ、より確かな状態にしてから、今時の目標提示が求められる。

(2)目標提示の在り方

目標提示をどのような方法でするのか。チョークで書くのか、カードを準備して提示するのか。その際留意するのは、1行の字数と大きさ、何行で書くのか、目標提示に色チョークなどで囲みを入れるか、などがある。目標提示を書きながら話すのか、黙って書くのか、指示を出しながら書くのか、どの方法を取るか。

(3)板書の分量の在り方

板書の力量は、教師の力量として求められる。板書の基礎・基本が身に付いているか、チョークの持ち方、書く速さは的確か、曲がらないで書けるか、全体の文書量は適切か、などが問われる。苦手意識があるとどうしても板書量を少なくして話すことが主になってしまう。

(4)教材研究の確かさ

導入として取り上げる単元を、どの程度教材研究しているのか、話す内容の吟味、例題の取り上げ方、教師としての話し方、指示の仕方、発問の仕方などがどのように構想されているか、見られるポイントは少なくない。

まずは10分間、自分がどのような構想で展開をしようとしているかをしっかり考えてみよう。上記の4点は試験官の誰もが評価観として持っていると認識したい。