ここがポイント 合格する模擬授業(6)試験官はここを見る その3

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帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉


「いつも自信ある態度で臨めない」「いつも気が弱いイメージ」「自分の声が皆に届かない」「どうしても下を向いてしまう」などの癖があって、当日が心配という声も少なくない。「試験官はここを見る その3」では、どのようなことに心掛けて模擬授業をすればよいか、声の調子はどのように評価されるのか、を考えてみよう。

試験官は、模擬授業の評価欄に評価を加える際には、音声言語の適正化を意識して評価する。それは、発音・発声が確かか、言葉遣いが確かか、言葉選びが確かかということである。合格した人には、「大きな声で元気よく話した」「明るく元気な雰囲気がとてもよい」という評価がなされたと思われる。もちろん他の試験内容と合わせて総合的に判断されるが、同評価なら雰囲気のよい受験者が選ばれる。

(1)発音・発声が確かか

模擬授業会場は、8人から10人程度の受験者、それに試験官が2人から3人というケースが多い。教室は高等学校の会場である。この条件で模擬授業を行う。自分が授業者、他の受験者が児童生徒役になる。ここで、窓側の一番後ろと廊下側の一番後ろに視線を置いたときに、自分の声が正確に届いているかを見極める必要がある。模擬授業の際に、全体を見て、どこを見ながら行うのか、である。後ろの座席を意識して声の調子を確かめることが必要だ。試験官は児童生徒役のさらに後ろにいる場合が多い。自分が取り上げる学年の授業によって、話す速さにも留意しなくてはならない。小学校の低学年と高学年では、理解力に差がある。

(2)言葉遣い・言葉選びが確かか

発する言葉全てが重要である。日頃からの習慣が出るので注意が必要。「まずは」を連発する、「じゃあ」と話す、「ええと」の口癖がある。よく耳にする言葉だ。聞いていて印象に残るのは、そのような言葉なのである。展開では「他に」を連発するのも少なくない。受験者の話している言葉は、模擬授業と分かっていての言葉選びをしているはずである。偏見や差別を助長する言葉を話していたら、それを知らなかったとしても大きく減点になる。

自信を持って臨むためには、これらの音声言語活動を活発にしつつ、上記の三つの確かさを自覚して教壇に立たなくてはならない。日々の中で、常に自分の発する言葉に責任を持つようにするのをお勧めしたい。

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