ここがポイント 合格する模擬授業(8)模擬授業、指導案の作成 その2

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帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉


教採試験における模擬授業は、導入段階を実施する場合がほとんどである。教科が指定されていれば、受験者は皆同じような導入を設定することが少なくない。児童生徒役をしていると「どう違うのか」「これで評価の差異があるのか」「どう教師としての力量を図るのか」等を想起してしまう。

「違うな」と思えるのは、次のような場面か。今回は、模擬授業で自信を持って進めていくための手立てを紹介する。

(1)指導案の書式の型を熟知しておく

中学校、高等学校対象では領域に合わせて、指導案の型を理解して頭の中に入れておく。国語科であれば「話すこと」「読むこと」「書くこと」「書写」など。その教材であれば「文学的文章」「説明的文章」「古典(古文、漢文)」などである。一単位時間の学習過程を整理しておきたい。指導案の作成の課題が出題されたときに、どのパターンで作成すればよいか方向性を明確にする。

小学校であれば、教科の指導案の型を熟知しておく。大学での学びとしての教科教育法で各教科の指導案の型をストックしているはずである。教育実習での自己の研究授業の細案も参考にして、いわゆる「型」を身に付けておくことである。

(2)学習過程に特長を取り入れる

誰もが導入―展開―終末の3段階を想定して指導案の作成をする。もう1段階レベルを上げて学習過程を考えておきたい。次のようにである。

ほとんど模擬授業では、導入段階である。

教科の特性に応じて、前時の振り返りをどの程度取り入れるか、考える。時間的に長くは取れないので簡潔に振り返る。ここでの振り返りは、児童生徒にとっての振り返る材料があり、対話の精神で関わる手立てである。

秋田県での学力が高い要因の一つに振り返りがある。丁寧に行うことで本時の学びのレベルを高められる。

そして、目標の提示のタイミングと合わせて留意事項を想起するのである。目標が長すぎないか、板書に時間がかかりすぎないか、などをイメージして指導案の作成をする。指導案の作成を課している自治体も少なくない。自分自身もこれまでの学びの集大成と考えて、頭の中の知識を総動員して考えよう。