付け焼き刃ではないマナーを 普段からの練習が大事 来年の面接試験に向けて

教採において早くから取り組んだほうがよい対策は、面接である。最近の採用試験は面接重視で配点なども高く、また、話し方や言葉遣いなども含め、面接対応は一朝一夕ではできないからである。練習のポイントなどを見てみよう。

面接の基本を理解する
○形から入って繰り返しを

面接試験では、もちろん話す内容が大切。同様に礼儀、マナーも重要である。社会人としての礼儀は、教採試験の場でも求められると考えよう。

敬語、立ち居振る舞い、などは付け焼き刃で身に付けても、ぼろが出やすい。

来夏に向けて、なるべく早く、できれば今からでも練習を始めていきたい。

○敬語の練習のポイント 言葉遣いは、普段からの練習が最も必要。注意すべき点は、「早口にならない」「口をしっかりと開けて話す」「会話の間を取る」「語尾上がり、語尾伸ばしに気を付ける」など。

敬語に関する正しい知識を身に付けるとともに、具体的に多様な場面で積極的に使用し、慣れていくとよい。教員志望者同士で場面設定をして練習していこう。

マスターするには、次の2つのポイントがあるといわれている。

(1)敬語の種類や言葉遣いを正しく理解する。

(2)自分と敬語を使うべき人との関係を素早く理解する。

敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語の敬語の3つの種類がある。その概要を別表にまとめておいたので、よく理解しておく。

「です・ます調」といわれる、丁寧な言葉遣いを基本として身に付け、そこから、場に応じた尊敬語、謙譲語の使い分けを覚えていくとよいとされる。

○聞きやすい話し方を心掛ける

「緊張して思うように話せなかった」「敬語が上手に使えなかった」「あいまいな返事をしたり、使い慣れない言葉を無理に使ったりして誤解された」「すぐに答えられずに、『あのー』『えーと』などを連発してしまった」。これらが、面接の主な失敗としてよく挙げられる。

普段の生活では、人と話すということに関して、留意することは少ないだろう。教採受験を控えた身としては、言葉遣い、話し方などは日頃から注意することが求められる。

特に自分自身の話し方の欠点などは、自分では分からないので、受験仲間同士で指摘し合うとよい。

面接では、聞き手のことを考え、相手が聞きやすい話し方を心掛ける必要があるが、その主なポイントは次に挙げておく。

▽明るく張りのある声で話す

▽はっきり聞き取れるように話す

▽やや低めの声で話す

▽語尾をはっきりと述べる

▽姿勢よく、腹式呼吸で発声する

▽一言ずつはっきりと話す

▽聞き手の人数や距離を考慮して話す

このほか、学生言葉から脱却する、敬語を的確に使えるようにする、外来語、専門用語、流行語、略語などを多用しない、なども留意しておくとよい。

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敬語の種類

【尊敬語】

話し手が、聞き手や話題の中の動作主、また、その行動、行為などを敬う形で表現。

【謙譲語】

話し手が、自分または自分の側にあると判断されるものについて、へりくだって表現し、結果として相手を敬うもの。

【丁寧語】

話し手が聞き手に対し敬意を表して使う丁寧な表現。「です」「ます」という言い方をしたり、「お」「ご」などをつける。

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集団の面接はこのように練習を

○形式と練習法をつかむ

まず、集団面接と集団討論の一般的な実施方法は――。

集団面接は、受験者5~8人程度に対して、面接官2~3人が対応。20~40分程度の時間で行われる。面接官が同じ質問を言って、1人ずつ並んでいる順、もしくは指名順に答えることが多い。1人ずつ異なる質問をするケースもある。挙手による回答もあるので、この場合は積極的になりたい。

「回答時間は1分以内で」などと限定され、タイムキーパーから時間になるとベルなどで知らされたりする。

1人ではないので若干気が楽に思えるが、面接官としては受験者同士を比較していることもある。だからといってライバル意識を出しすぎて無理に他の意見と違うことを言おうとしなくてもよい。他人の意見に影響されないようにしたい。

一方、集団討論(グループ・ディスカッション)は、受験者5~10人程度に対して、面接官2~5人が対応。時間は20~60分程度。集団面接は大体一直線に並んで座ることが多いが、討論はアーチ状や向かい合った形に座らされる。

冒頭に簡単な自己紹介をした後、討論のテーマが発表され、5分程度自分の考えをまとめる時間が与えられる。討論は、受験者の1人を司会にする場合、司会を設けずに自由に討論させる場合がある。面接官は周りから観察し、評価に専念するケースが多い。

テーマが提示されたら、各自で課題の構造を把握し分析する。討論が始まると、討論の中で課題の焦点化、課題の深化、課題解決の対策、解決策のまとめ、次の課題への転換、収束への転換へと論を進めていかなくてはならない。

○教員としての素養をみる

討論を通して、面接官は受験者の協調性、社会性、論理性、判断力など集団内での社会的能力を判断していく。

「集団」の中でどのような態度を取るか、それが教員として適切な素養であるか、という点がポイントだ。

その受験者が教員になったときを想定して、「学級担任になったとき、児童生徒の意見を公平によく聞き、まとめていくことができるかどうか」「職員会議に出席した場合、他の教員と協調しながら建設的な協議ができるかどうか」「保護者や地域の方々の話を聞き、適切に対応していくことができるかどうか」などを判断していく。

〇受験仲間と練習を繰り返す

このような仕組みと役割を持つ集団討論に対応するには、事前の練習が必須だ。

集団討論の練習の仕方を別表にまとめておいた。これを参照して、受験仲間で繰り返し練習に取り組み、討論の在り方や回答のポイントをつかんでもらいたい。

個人面接の練習は、2人いればすぐに行うことができる。しかし、集団の場合は、少なくても5人程度は必要になる。いまから多くの受験仲間に声を掛け、計画的に練習を積み重ねていくことが求められる。

方法を学んだからといって、示されたテーマについて話すべき内容を持っていなければ討論には参加できない。討論すべき内容を身に付けるためには、日頃より教育時事などをチェックし、そのことに対して自分はどう思うか、まとめておく必要がある。これは、論作文の練習として取り組んでもいいだろう。

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集団討論 練習の進め方

1.できるだけ多い人数で練習する。少なくても5~6人いるとよい。

2.採点官役を2人くらい決める。実習やボランティアで行った学校の教員などに協力してもらうとより効果的である。

3.社会性、表現力、貢献度、指導性などの項目による採点表を自分たちで作成する。

4.採点官役がテーマを決め、発表する。

5.5分程度で各自のテーマに対する考えをまとめる。練習であるので、メモなどを用意してもよい。

6.採点官以外は、討議しやすいように車座などで着席する。

7.司会役は、採点官(面接官)が行う場合と受験生に任せる場合があるので、両方のパターンで練習する。

8.まず、参加者それぞれが2~3分程度でテーマに対する自分の考えを述べる。

9.全員の発表が終わったら、30~40分程度の時間で討論を行う。課題解決型の討論を心掛ける。

10.採点官役は、参加者の発言を注意深く観察し採点表に記入する。終了後、評価を行う。

※できるだけ大きな声を出すようにする。

※ストップウオッチなどを用い、各自の発言時間を計測。討論時間全体の中での割合を出す。