ここがポイント 合格する模擬授業(11)板書の力量を問う その1

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帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉


模擬授業は、8分から10分程度が多い。テーマを示して簡潔な授業を求められる場合を除いては、導入段階を実際に行う。当事者以外は、児童生徒役として参加する。その中で板書は大きなポイントだ。その力量、技術は、合否を大きく左右する。板書の力量とは何を問われるのか。3回にわたり、板書のポイントを示す。

(1)一単位時間の板書計画に基づいた導入か

最低限度、一単位時間における板書計画の中での導入ということを十分理解しておきたい。全体計画があってこそ生きる板書でなければならない。一単位時間の板書量を想定したものである。その中での目標提示であり、次の学習活動が見える場面までが導入段階で大切である。

(2)板書の基礎・基本が身に付いているか

ここでいう基礎・基本とはどのようなものか。学生時代にも板書する機会はあっただろう。その際、雑な字で困ったり、真っすぐ書けなかったり、もっと丁寧にと注意されたり、見やすい板書にならなかった経験はあるだろう。ここでの第一歩は以下の通りである。

(1)チョークの持ち方が適切か

文字が丁寧に書けない要因の一つに、チョークの持ち方がある。持つ位置がチョークの上すぎたり、下すぎたりすることが書く速さや円滑さを阻害する。

(2)立つ位置が間違っていないか

完全に背を向けてはならない。児童生徒への対応としてすぐに振り向けない。両足を真横にしていては、板書として不適切である。

(3)黒板との距離が近すぎないか

立つ位置が黒板に近いと文字が書きづらく、曲がったりする。右利きだと右に流れ、左利きだと左に流れる。黒板の下の方に書く際にその傾向が顕著になる。黒板との距離感を保つ。

板書は、教師として書字力を示す場である。丁寧に整えて書ければ、児童生徒の視写力に大きく反映され、ノート整理につながる。さらに、学力向上にもつながる。

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