ここがポイント 合格する模擬授業(12)板書の力量を問う その2

eye-catch_1024-768_kenmochi

帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉


「板書が大切な事は分かっていたが、なかなか練習する機会がなかった」「板書が重要だとは分かっていてもなかなか上手になれなかった」「これからはパソコンの時代、チョークで書けなくても平気だ」「板書として直接自分で書かなくてもカードに印刷すればよい」などの意見がある。ここで言っておきたい。チョークで書くことだけが板書ではないが、教育の不易としてチョークで書く力を駆使して授業を進めていくのが、現段階では有力である。限られた時間に自己の書字力を駆使して書くということを怠っては、模擬授業にならない。

(1)文字を正しく整えて書く

漢字を書くということは、横画は右上がりの文字を書くということである。真横などでは、右下がりの文字は読みにくく視写しにくい。横画を正しく整えて書くことが第一歩である。

次に、漢字の組み立て方としての構成を理解して書くことが求められる。それは、点画の構成を理解することになる。特に、目標提示の際には、漢字と仮名の調和を意識して書かなくてはならない。仮名は外形を意識して、「漢字は大きめに、仮名は小さめに書く」を心掛けて書くと見栄えがいい。

(2)原理・原則に合わせて筆順を正しく書く

板書では、筆順がポイントとなる。どのような漢字が書かれているか、筆順の原理・原則に合わせて書かれているか、などを試験官は見ている。「上、長、巨、非」を例とすれば、長い縦画と横画が接する場合は、横画が何本あっても縦画が先という原理・原則に合わせる必要がある。実際に間違いやすい漢字でもある。「右、左」の横画と左払いが交差している場合は、点画の長さによって「右」は払いから、「左」は横画から書くのである。「右」仲間は「有、希、布、若」である。それ以外は「左」の仲間である。こうした原理・原則を理解して板書に臨みたい。

実際の試験、模擬授業までには、時間がある。今の段階から大学などで黒板を最大限活用して練習をしておきたい。一単位時間の板書量を意識した練習、文・文章を基本として書く練習を縦書き、横書きとしておく。板書をすることで自己の書き癖や書いたものを記録に取り、改善策を構築して次に生かす。この連続、継続が板書の力量を高める。

「ここがポイント 合格する模擬授業」の記事をもっと読む

あなたへのお薦め

 

特集