自治体の試験方法など適切な把握を 面接など実践力重視の傾向が

文科省の30年度採用試験調査

文部科学省はこのほど、平成30年度公立学校教員採用選考試験(29年夏実施)の実施方法に関する調査概要をまとめた。受験する自治体の試験方法、エントリー方法などは早めに把握して、準備を怠らず、適切に対応することが望まれる。

早めに準備したい提出書類

調査は、昨年夏に全国の68都道府県・指定都市教育委員会で実施された公立学校教員選考試験について、その概要をまとめたもの。

試験スケジュールを見ると、1次試験は6月が3県市、「7月1~7日」11県市、「7月8~14日」21県市、「7月15~21日」16県市、「7月22~28日」17県市となっている。2次試験は、7月が1県市、8月が57県市、9月が9県市。3次試験は8月に1県市、9月に2県市。

合格発表は、9月が25県市、10月が43県市。9月発表が増えてきている。採用内定時期は8~9月が10県市、10月が48県市、11月3県市、12月3県市、2月1県市、3月3県市。優秀な人材の確保のためにも早期化が望まれている。
周知方法として、ホームページへの掲載は、68県市と全自治体で実施。その他、募集要項の送付65県市、説明会の実施66県市、広報等への掲載56県市。メールマガジンやSNSの活用もそれぞれ14県市ある。一部では、ラジオや電車広告もある。

教員採用試験ではエントリーの際、多数の書類の提出が必要だ。志望者の経験や教員としての使命感などを評価するためであり、適切に対応することが求められる。志望する自治体の提出書類を調べて早めに準備しなければならない。主な提出書類は次の通り。

▽自己アピール等申告書=57県市

▽勤務先所属長の推薦書・人物証明書=11県市

▽健康診断書=56県市

▽最終卒業学校の成績証明書=29県市

▽卒業(見込)証明書=53県市

提出書類には多様な記載が求められるが、主な内容は次の通り。

▽クラブ活動・部活動=65県市

▽ボランティア活動=63県市

▽各種検定試験=56県市

▽得意分野・重点履修分野=50県市

▽外国居住・海外留学=23県市

▽教育実習の実施状況=18県市

▽介護等体験=4県市

提出が必要な書類とともに、その内容については早めに自らの体験などを整理しておく必要がある。

模擬授業、場面指導の実施も目立つ

筆記試験は、全ての自治体68県市で実施。

試験の内容、方法は次の通り。

▽一般教養=47県市(すべて1次で実施)

▽教職教養=65県市(1次で64県市が実施)

▽専門教科=68県市(1次で63県市が実施)

▽作文=7県市(1次で4県市が実施)

▽小論文=40県市(1次で10県市、2次で32県市(1次との重複あり)が実施)

評価方法は、「一定の水準に達しているかどうかの判断のみに用い、一定点数以上であれば特典差を考慮していない」が16県市、「得点差を選考材料として考慮している」が54県市。

適性検査は、40県市で実施。

模擬授業、場面指導、指導案作成など実践力をみる試験内容は、ここ数年は変わらず実施する県市が多い。

▽模擬授業=53県市

▽場面指導=40県市

▽指導案作成=16県市

小学校教員の採用選考において、外国語・外国語活動に関する内容が含まれる。

面接で必ず聞かれる志望動機

面接試験は、68県市全てで実施。人物重視の採用試験という傾向を反映している。

1次では41県市、2次では66県市、1次と2次両方で実施は40県市となっている。

面接の方法は、個人面接は68県市全て実施。集団面接は50県市、個人と集団両方を実施は50県市となっている。面接の主な内容は、次の通り。

▽自己PR=44県市

▽志望動機・理由=67県市

▽指定テーマ集団討議=44県市

▽自由テーマ集団討議=1県市

▽指定テーマ意見発表=3県市

面接として模擬授業などを行う県市は次の通り。

▽模擬授業=27県市

▽場面指導=28県市

▽教員としての適格性を判断する質問=66県市

面接時間は、次の通り。

◎個人

▽10分未満=3県市
▽10~20分=27県市

▽20分以上=47県市

◎集団

▽20分未満=2県市

▽20~40分=25県市

▽40~60分=22県市

▽60分以上=10県市

いずれにせよ、志望する県市の試験内容および方法については、なるべく早めに把握して、きちんとした対応策を講じていくべきである。