ここがポイント 合格する模擬授業(16) 振り返りをどのように行うか ― その2

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帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉


前時の振り返りにつき、前回は言及した。振り返りには、前単元などを必要に応じて振り返ることで目標提示につなげていく手だてもある。前単元レベルでの振り返りの例を取り上げる。

(1)前単元の振り返りでより目標提示を明確に

中学校国語科書写の例を取り上げる。国語科書写では、行書指導を指導事項として取り扱うことになっている。毛筆書写では「連続」「省略」「点画の変化」をどう身に付けるかがポイントとなる。その際、「点画の変化」を目標として取り上げる際は、事前に「(1)点画の連続の線の特徴」「(2)省略の特徴」を指導した後に、「(3)点画の変化」を指導する。したがって、そこでは、(1)(2)を振り返り、本時の(3)を目標として提示することで、前単元の振り返りをしたことになる。

この内容で授業をする際は、「三浦の花」を自主教材として、「三」「さんずい」が連続の基本から、「花」の「くさかんむり」の点画の変化につないでいく。このような手だてを明確にすることで、本日の目標提示がスムーズにできる。

(2)前単元の振り返りの成立に向けて

中学校国語科書写において前単元をどこまで取り上げるか、どのような内容を提示するのか、どのような関連文字を提示するのか、が次のポイントとなる。関連文字を教材研究の成果として実践に生かす。

例えば「連続」を例にあげれば「二、三、春、青」などから理解をさせたり、「省略」では「きへんの漢字」「のぎへんの漢字」「れっかの漢字」などを理解させたりすることが大切なのである。ここでは、教材研究が決め手となり、前単元の振り返りをより確実に行える。

模擬授業での振り返りをどう位置付けておくか、振り返りの具体化をどう進めていくか、どんな例で振り返りをするのか、教科書教材を活用するのか、新規教材を活用するのか、などを十分に吟味する必要がある。

具体的な振り返りとして、導入段階での位置付けを理解し、「前単元か前時か」「何を」「どのような手だてで」「具体的な出題例は」「対話型かグループ型か」を判断して進めていけば、振り返りの時間を確実に実施することができる。導入段階の1~2分程度の時間を確保して取り組めばよい。

目標提示までの振り返りが決まれば、導入段階の模擬授業は終わったも同然である。

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