ここがポイント 合格する模擬授業(20)導入段階のストーリーを明確に

eye-catch_1024-768_kenmochi帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉

模擬授業で自信をもった対応をしていくには、話し言葉を全文記録することを前回に提言した。具体的にどうすればよいのか。導入段階での記録を以下のように取ることを勧める。算数を例にして説明する。

「これから授業を始めます」「昨日の振り返りをします」「昨日の計算では2桁×2桁の計算の仕方を学びました」「今から式を伝えますので、その解答をどのように導き出したか隣の子と相互交流をしましょう」「では、式を書きます」「1分間で自分の答えを出しましょう」「どのような方法で答えを出したかを説明し合いましょう」「全体の中で説明をしてください」などと導入段階で指示をして、展開していくことになる。

「それでは、本時の目標を書きます。○○○○です」「皆で目標を視写しなさい」「それでは皆で声に出して読みなさい」「今日はこの目標を達成するために、○○の方法で取り組みましょう」というような言葉は確実に記録(メモ)を取っておくことが必要となる。

このような記録を的確にすることで、安定的な模擬授業ができることとなる。

(1)導入段階の流れを明確にする
右記のように記録を取ることで、導入時の展開で何をすればよいかが明確になる。それは、学習活動を明確にしたことになる。例題は、数値はどうするか、説明の仕方はどうなればよいか、説明が成り立つとはどういうことか、教材提示はいつどのようにするのか――などを合わせて考えていけばよい。

(2)学習活動を明確にする
実際に具体的な活動として問題を作成していけば、問題の解き方、問題の正しい解き方などを吟味して取り組むことができる。学習活動を支えていくのが資料・教材提示の方法である。「導入段階での学習活動とは」を模擬授業当日まで熟考しておくとよい。

(3)ストーリー展開を日々整理すること
模擬授業の練習では、実際に約10分間と設定して、板書を使いながら取り組む必要がある。実際に取り組むことで、課題が見えてくる。教材を変える必要があったり、発問の仕方を変えてみたり、説明の仕方を工夫したりすることができる。このストーリーをどう描くかがポイントとなる。

教育実習で細案を作成したことを想起してみよう。自分の話し言葉を全て書き出して実践しても、課題が多かったはずである。より精度をあげた模擬授業にしていくためにストーリーを描くのである。