直前講座 合否を分ける教採対策10の「新常識」(5)「正規採用」に強い執着を持つ

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月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦


「教員不足」が、大きな教育トピックとして取り沙汰されている。今年度当初には、産休・育休者や急な退職者の欠員を補充できず、授業できない状況に追い込まれた学校も多かった。臨時免許状の発行や免許外教科担任制度の活用でしのいでいるケースも、枚挙にいとまがない。

こうした状況はすなわち、「教壇に立つ」ハードルが下がっていることを意味する。大学へ通って教職課程を履修し、教員免許状さえ取得すれば、たとえ教員採用試験に合格できずとも、たいていの場合は非正規教員として雇用されるからだ。

非正規雇用のうち、臨時的任用教員については、正規教員とそん色ない給与が支給され、ボーナスもある。仕事内容もほぼ正規教員と変わらず、学級担任を任されるケースも多い。学校によっては、児童生徒や保護者はもちろん、同僚にすら非正規教員だと知られていないケースもある。

このため、臨時的任用教員という立場になじみ、正規教員になることへの執着が薄れていく者もいる。日々、児童生徒と向き合い、一人の「先生」として忙しく毎日を過ごす中で、教員採用試験対策どころではなくなってしまう側面もあろう。その結果、なかなか合格できず、何年にもわたって臨時的任用教員を継続する者もいる。

もとより、ライフスタイルは人それぞれであり、「私は臨時的任用のままで構わない」という人がいても、それはそれでよいのかもしれない。しかし臨時的任用教員は、一般企業でいえば契約社員のようなもの。雇用情勢が変われば、いつ切り捨てられてもおかしくない。そうした立場で正規教員と何ら変わらない職務をこなし続けるのは、不条理な立場を甘んじて受け入れていることになる。

長期的な視点で見れば、正規教員と非正規教員とでは待遇面にも差が出てくる。休暇制度などの社会保障を見れば差は歴然で、長く勤めれば勤めるほど、理不尽さや制度的矛盾にやるせなさを感じるに違いない。

無論、臨時的任用教員であっても、全力で教育活動に当たるべきだし、「試験があるから」といって手を抜くのは許されない。しかし臨時的任用教員という立場は、そうした責任感や使命感を、雇用主都合でないがしろにされるリスクを持ち合わせている。その点を理解し、正規教員への強い執着を持って試験に臨んでほしいと思う。

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