神谷正孝の5分でわかる教育時事2017-2018(12)面接でも問われる専門用語

eye-catch_1024-768_kamiya2017kei塾主任講師 神谷正孝

気になる言葉は調べる習慣を
 皆さんこんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾主任講師の神谷です。今年受験されている方は、1次試験お疲れさまでした。また、1次合格された方、これからが本番です。そうしたことも踏まえて、今回取り上げるのは、「面接でも問われる専門用語」についてです。面接や論文試験において、「知っていることを前提に問われること」も多くあります。1次対策としてこのコンテンツを利用している方も必見です。筆記試験でも出題されています!

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◆アウトカム指標

基本的には「成果・結果」の意味です。「アウトカム指標」とは、施策や事業の実施によって得られる効果や成果を表す指標を指します。直接的な成果物ではなく、それを実現することで得られる間接的な効果が成果(アウトカム)です。

例えば、授業時数を増加させることは直接発生した成果物・事業量(=アウトプット)であり、その実施によって学力が向上することが成果(=アウトカム)と言えるでしょう。

◆アカウンタビリティー

直訳すれば「説明責任」となります。もともとは経済用語で、株式会社が株主に対して行う経営方針や事業展開などの「説明責任」の意味で使われていましたが、現在では行政政策について税金を払っている市民への「説明責任」も求められています。「学校のアカウンタビリティー」といった場合は、学校が地域住民や保護者に対して果たすべき「説明責任」を意味します。

◆インクルーシブ教育

一言でいえば「障害のある児童生徒と障害のない児童生徒が共に学ぶ仕組み」のことです。障害の有無や程度によって、最初に切り分けてしまうのではなく、包括的に捉える考え方です。そこでは、それぞれの教育的ニーズに基づく必要な支援を行うことや、合理的配慮の提供が大切です。共生社会の形成に向けて、こうしたインクルーシブな社会を構築するためには、個別の教育的ニーズに応じて必要な支援や適切な指導を行う特別支援教育をしっかりと実施することが必要です。こうしたつながりも確認しておきましょう。

◆エビデンス

簡単に言えば、「客観的に検証可能な科学的な根拠」ということになるでしょうか。臆測や思いこみではなく、根拠を明確にした施策や取り組みということになるでしょう。

◆コンプライアンス

端的に言えば「法令順守」になります。法令や基準に基づいて行動することを意味しています。

◆ワークライフバランス

ワーク(=仕事)とライフ(=人生)の調和を図ることです。人の価値観によって最適なバランスは当然異なります。しかしながら、「仕事一辺倒」という価値観は人生百年時代と言われる昨今、そぐわなくなっていることも事実です。また、プライベートの充実は気力の充実や気分転換にもつながり、本業である仕事にも好影響を与えることが期待できます。自分なりのバランスのとり方を考えてみてください。

◆PDCA

古くから言われているマネジメントサイクルで、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の頭文字をとったものです。学校の教育計画である教育課程(=カリキュラム)の編成においてもこの視点が大切です。また、「改善」後の次の「計画」が高次元に位置付けられるものと考えると、PDCAサイクルとは徐々に高められていく、らせん的なものとも考えられます。

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他にもさまざまな言葉がありますが、気になる言葉は都度調べる習慣を身に付けましょう.

【例題】

下の文は,「学校現場における業務の適正化に向けて」(平成28年6月13日 次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース)の一部である。次の問いに答えなさい。

Ⅱ 次世代の学校と教員の姿
(略)
2. 目指すべき次世代の学校と教員の姿

○ これからの学校には, その教育活動の中核となる教育課程について, 社会の変化に目を向け, 教育が普遍的に目指す根幹を堅持しつつ, 社会の変化を柔軟に受け止めていく「( a )」へと転換させ,子供たちが( b )に社会に向き合って関わり合い, その過程を通して, 一人一人が自らの可能性を最大限に発揮し, より良い社会と幸福な人生を自ら創り出していける( c )を育成することが求められる。

○ そのためには, 教員が総合的な指導を担う日本の学校の特徴を生かしつつ, 日本のこれからの時代を支える( d )を育む教育へと転換するとともに複雑化, 困難化する課題に対応できる「( e )」を構築していく必要がある。

○ 教職員体制の整備充実を図るとともに, 事務職員や専門スタッフ等が学校運営や教育活動に参画していく「( f )」の実現を図ることで, 教員が一人一人の子供に向き合い, 丁寧に関わりながら, 質の高い授業や個に応じた学習指導を実現することにより, 子供たちに必要な( c )を確実に身に付けさせることができる学校としていく必要がある。

○ また, 教育の専門性を生かし, 学習指導や生徒指導等を担い, 子供たちの状況を総合的に把握した指導に専念するとともに子供たちの学びの変革に的確に対応し, お互いに学び合い,高め合う教員を目指し, 必要な環境を整備していく必要がある。

○ 保護者に尊敬され, 地域に信頼される存在として, また, 将来教員になりたいと子供たちから思われる存在として, 教員が( g )誇りや情熱を失うことなく,( h )授業力・実践力を満め, その( i )使命と職責を遂行し, 健康で充実して働き続けることができるよう, 教員が担うべき業務を大胆に見直すとともに長時間労働という働き方を改善することで,( j )ワーク・ライフ・バランスの実現を果たしていく必要がある。

(1) 文中の( a )~( c )に当てはまる語句を選んだとき, 正しい組合せはどれか。次の1~6から1つ選びなさい。

1. a-社会に開かれた教育課程 b-主体的 c-資質・能力
2. a-地域に開かれた教育課程 b-主体的 c-知識・技能
3. a-社会に開かれた教育課程 b-主体的 c-知識・技能
4. a-地域に開かれた教育課程 b-日常的 c-資質・能力
5. a-社会に開かれた教育課程 b-日常的 c-資質・能力
6. a-地域に開かれた教育課程 b-日常的 c-知識・技能

(2) 文中の( d )~( f )に当てはまる語句を, 次のア~ケからそれぞれ選んだとき, 正しい組合せはどれか。次の1~6から1つ選びなさい。

ア: 開かれた学校 イ: チーム学校 ウ: コミュニテイ・スクール エ: 判断力
オ: 思考力 カ: 校種間連携 キ: 中等教育学校 ク: 次世代の学校 ケ: 創造力

1.d-エ e-キ f-ア    2.d-エ e-カ f-ウ    3.d-オ e-ク f-ウ
4.d-オ e-キ f-イ    5.d-ケ e-カ f-ア    6.d-ケ e-ク f-イ

(3) 文中の下線部( g )~( j )について, 正しいものには○, 誤っているものに×を付けたとき, 正しい組合せはどれか。次の1~6から1つ選びなさい。

1.g-○ h-○ i-× j-○  2.g-○ h-○ i-× j-×
3.g-× h-× i-× j-×    4.g-× h-× i-○ j-○
5.g-○ h-× i-○ j-○  6.g-× h-○ i-○ j-×

解答 (1)1 (2)6 (3)5