直前講座 合否を分ける教採対策10の「新常識」(9)面接試験三つのNG

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

教員採用試験の元面接官から、面接試験における「印象の悪い言動」について、よく話を聞く。中には、民間企業においては問題がないとされているものもあるので、いくつか紹介したい。

一つ目は「視線を外す」こと。面接官が複数人いる場合、民間企業の採用面接では、「目線を配りながら話すのが良い」とされる。しかし教員採用試験では、そうした「目配り」を好まない面接官が多い。質疑応答中は、質問者だけを見て話す方が無難であろう。

また質疑応答中、視線はできるだけ外さない方がよい。民間就活では「たまに外すくらいの方がよい」と言う面接官もいるが、教員採用試験ではほぼ100%、合わせ続けるくらいでよい。現職教員は日々、児童生徒と目を合わせながら指導をしている。そのため、視線を外すと「正対していない」とネガティブな印象を抱く面接官は多い。

とはいえ、教員志望者の中にも、「視線を合わせるのが苦手」と言う人はいる。そうした人は、相手の鼻や口元を見るように意識するとよい。面接試験の少し前から、家族や友人と会話する際にでも実践してみてほしい。

二つ目は「身ぶり手ぶり」。こちらも、民間就活では「適度に入れるとよい」とされるが、教員採用試験では好まれない。その理由について、ある元面接官は「どこか生意気な印象がする」と言う。手の位置は、男性は膝の上、女性は太ももの上に固定し、背筋を伸ばして話すよう心掛けるとよい。

三つ目は「沈黙」。この点は民間就活も同じで、黙りこくってしまえば大幅減点もやむを得ない。どんな質問にも、3秒以内には回答を始めたい。

しかし、すぐに言葉が浮かぶとは限らない。面接試験では、想定外の質問が飛んでくることも多い。ある受験者は、「教育とは何だと思うか」と問われ、頭が真っ白になったという。

そうした場合、面接官は「正解」を求めているわけではないので、自分なりの言葉で、稚拙でも一生懸命に答えればよい。どうしても言葉が出てこないときは、「申し訳ありません。もう一度、質問をお願いできますでしょうか」と言って、時間を稼ぐのも手だ。

自治体によっては「体罰禁止は、どの法律に規定されていますか」などと、教育的な知識が問われることもある。これは「正解」が求められるが、知らないときは正直に「申し訳ございません。勉強します」と謙虚に答えれば、大きな減点要素とはならない。