合格を勝ち取る教採対策講座 ウォーミングアップ編(4)合格までのロードマップを作る


月刊『教員養成セミナー』前編集長 教育ジャーナリスト 佐藤 明彦

ウォーミングアップ編の第1回でも解説したように、教員採用試験を初めて受験する人は、遅くとも前年の10月ごろには対策をスタートさせたいところです。試験本番まで約10カ月・300日間が、勝負の時期となります。

合格者に共通しているのは、試験対策のマネジメントが、きちんとできている点です。どの時期に何をするのか、きちんと計画を立てて遂行し、必要に応じて軌道修正を図れている人が、合格を勝ち取っています。最近、学校教育の重要ワードとして「PDCAサイクル」がよく出てきますが、教員採用試験対策においても「PDCA」を回すことが大切なのです。

筆記・面接・論文の中で、最初に着手したいのは、筆記対策です。過去問を入念に分析した上で問題集と参考書を購入し、「1日○ページ(項目)」と決めて学習を進めていきます。大切なのは、安定的にむらなく進めること。「今日は調子が良いから、いつもよりも多めにやろう!」などとハッスルすると「今日はお休みにしよう……」なんて日も出てきて、計画が乱れます。調子が良い日も悪い日も、決められたページ数をコンスタントに消化するよう心掛けてください。教職教養、専門教養、一般教養とも、できれば12月末までには問題集1冊分を終え、間違った部分の復習に入りたいところです。

論文・面接の本格的な対策は、年明け以降でも構いませんが、なるべく早い時期の「テーマ別ノート」作成をお勧めします。「いじめ」「不登校」「学力」「特別支援教育」などのテーマごとに、気になる新聞記事を切り取って張り付けたり、得られた知見を書き込んだりするのです。こまめに記録・蓄積していけば、自らの教育観や教師観が形成され、試験本番で役立ちます。3~4月ごろからは少しずつ論作文の執筆練習、模擬面接なども進めていきたいところですが、その際も「テーマ別ノート」が生きてくることでしょう。

「バイトは辞めた方がよいですか?」と聞かれることがありますが、過去の合格者の中には、試験本番まで辞めなかった人が少なくありません。大切なのは自己のマネジメントで、「バイト前の2時間、カフェで勉強する」などと決めて地道に学習すれば、限られた時間の中でも十分に対策可能です。

なお、教育実習が5~6月にある人は、その間の対策がほとんどできません。その点を見越して、学習計画を立てるようにしてください。