合格を勝ち取る教採対策講座 ウォーミングアップ編(6)「教育ボランティア」に参加しよう


月刊『教員養成セミナー』前編集長 教育ジャーナリスト 佐藤 明彦


教採試験の面接では、次のようなことを聞かれる場合があります。
「どんな教師になりたいですか?」
「どんな学級を作りたいですか?」

この程度なら大丈夫と思うかもしれませんが、甘く見てはいけません。「熱意ある教師です」「明るい学級です」と通り一遍の回答をすると、「具体的にどういうことですか?」「どのように実現しますか?」と、第二の矢が飛んで来るからです。こうした追加質問に対応できず、しどろもどろになってしまう受験者は少なくありません。

面接試験の目的は、受験者の教育観を見ることにあります。しかし、2~4週間の教育実習しか経験のない大学生が、自分なりの教育観を確立するのは容易ではありません。もちろん、採用側もその点は理解していて、大学生と講師経験者を同じ目線で比べるわけではありませんが、大学生ならば大学生なりに、面接官の心に響く回答を述べたいところです。

教育観を確立するためには、実践経験が必要です。その点で、お勧めしているのが教育ボランティアへの参加です。教育実習と違い、数カ月にわたって教育活動に携われるため、現職教員の指導術や児童生徒の成長をじっくりと観察できます。そうして経験を積み重ねることで、面接試験や論作文試験の回答に深みが出てくるのです。

試験までのスケジュールを考えると、できれば前年の秋ごろ(2019年に受験する人なら、ちょうど今くらい)には活動をスタートさせたいところです。大学によっては、窓口で活動先の学校を紹介してくれるケースもあるので、問い合わせてみましょう。大学で紹介していない場合は、教育委員会あるいは学校単位で募集しているケースがあるので、インターネットを通じて探してみてもよいでしょう。

自治体によっては、志願書に「ボランティア活動歴」などの記入欄を設けている場合があります。その場合、教育ボランティアの参加経験があれば、記入することもできます。活動を通じて学んだこと、感じたことなどは、面接試験本番で聞かれる可能性が高いので、回答をシミュレーションしておくようにしましょう。

活動先の教員や管理職と親しくなれれば、試験対策のアドバイスをしてもらえる可能性もあります。一石で二鳥にも三鳥にもなるのが教育ボランティアですので、積極的に参加を検討してみてください。