合格を勝ち取る教採対策講座 ウォーミングアップ編(9)仲間同士で練習を重ねよう


月刊『教員養成セミナー』前編集長 教育ジャーナリスト 佐藤 明彦

よく「教採試験は団体戦だ」と言われます。確かに、私の周囲を見ても、仲間と一緒に対策を重ねた人の方が、合格率が高いように感じます。

なぜでしょうか。要因は大きく三つ挙げられます。一つ目はモチベーションを保(たも)てる点です。教員採用試験は大学受験と違い、日々の授業と直結していません。それだけに自らを律して対策に励む必要があり、仲間と刺激し合うことで、やる気を維持しやすくなります。二つ目は情報共有が図れる点です。教員採用試験では、最新の教育事情に精通している必要があり、教育ニュースをSNSなどで共有し合えば、試験本番で役立ちます。そして三つ目は効果的な面接対策ができる点です。この点は「団体戦」と呼ばれる最大のゆえんといっても過言ではなく、仲間同士で練習を繰り返すことで面接試験の「要所」が見えてきます。

面接試験の回答に「正解」があると考えていませんか。もちろん知識を問う質問には正解がありますし、それ以外の質問にも望ましい回答と望ましくない回答はあります。しかし面接試験では「正解を答える」ことばかりを意識しても、良い結果は得られません。

大切なのは、受け答えに落ち着きや誠実さがあるか、明るさやはつらつさが感じられるかといった印象です。いくら頭脳明晰(めいせき)で回答が理路整然としていても、目が泳いでいたり、傲慢(ごうまん)で生意気だったりすれば低く評価されてしまいます。

どう対策すればよいかといえば、とにかく模擬面接を重ねて「慣れる」ことです。何度も練習をすれば、少しずつ精神的に余裕が生まれ、落ち着いて回答できるようになっていきます。

とはいえ、大学の教官や勤務校の管理職に、模擬面接をしてもらえる時間は限られます。だからこそ、良き仲間を作り、共に練習を重ねることが大切となってくるのです。

模擬面接では、仲間同士で面接官役と受験者役に分かれて、質疑応答を繰り返します。面接官役の人は、やり取りが1往復で終わらないよう、追加質問をするように心掛けます。模擬面接を動画で撮影し、一緒に見て改善点を話し合うなどしてもよいでしょう。

仲間を作るためにも、共に受験する人と積極的に交流しましょう。講師の場合は、勤務校の同僚や先輩に練習相手をお願いするのも手です。いずれにせよ、人と積極的に関わりを持つことが合格への近道となります。