来年の再挑戦に向けて 夢が叶わなかったあなたへ(上)

帝京科学大学教育人間科学部教授 剱持 勉


2019年度の教員採用選考の結果が、各自治体から公表される時期になった。

教員への夢がかない社会への扉が開けた人と、今一歩届かなかったという結果の人がいる。悲喜こもごもだと思う。

これまでの取り組みの差異こそあれ、今の自分の「頑張った」証を大切にすることが次につながると考えたい。お疲れさまでした。

2019年度各自治体の教員採用選考の倍率から判断すると、小学校は毎年低下傾向にある。

3倍を切る自治体は現在公表している限りでは19自治体(新潟県1.2倍、福岡県1.3倍、東京都2.7倍など)に及んでいる。中学校では低下傾向が一気に進んでいる(京都府7.7倍(前年度13.0倍)、新潟県2.6倍(同6.0倍)、東京都5.0倍(同9.6倍))。高等学校は、ほぼ横ばいの状況にある。

2020年度も、自治体の倍率は加速度的に低下していくことが予測される。

これらを加味した上で次年度の再挑戦をしていくことになる。

どのように取り組めばよいのだろうか。まずは、合格できなかった原因を明確にする手だてを講じたい。

1. 2次選考への取り組み

個人面接を軸にした取り組みを振り返ってみよう。

①志望動機②自己PR③教育実習の成果と課題④社会貢献活動の有無⑤苦手教科への克服法⑥サークルなどの活動状況⑦社会人としての職務と教育への貢献意識⑧卒業論文⑨学習指導の基本⑩学力の定義⑪いじめの認識と対応⑫部活動の方針⑬進路指導の在り方⑭学級経営の考え方⑮「教師の働き方改革」⑯教師の魅力⑰服務事故の理解⑱体罰防止の考え方⑲時事問題⑳学習指導要領

これらについての自分の考え方、また適切な言葉選びをしているかを改めて整理しておこう。

2. 面接官の評価観の理解

面接官は、一人一人の受験生の人権感覚、言語感覚などが適正かどうかをみている。また、4月から学校担任を任せられるか、教師としてのバランス感覚はあるか、児童生徒理解が適切でその上で話をしているか、なども厳しくチェックする。教員として着任してほしいと思えるか、これが評価の基本である。

2019年度の教育採用選考での不合格は、次年度の再挑戦への新たな道のりの始まりである。「これまでの自己を振り返る」ことから始めよう。