合格から着任まで その2 想定外の配属先も

自分の優先順位を考える

前回に続いて、合格から着任までの流れ、留意事項などを説明する。配属先は必ずしも希望通りではない。教員になるに当たり、自分にとって大切なことを考えておきたい。

〇連絡は常に取れるように

配属先を決めるための面接の日時、場所などについては、市町村教委および校長などから届け出た連絡先にメール、電話、郵便で連絡が来る。大切なのは、できるだけ早く、かつ必ず連絡が取れる状況にしておくこと。

現在は、携帯電話への連絡が多い。電話に出られるようバイト・勤務先にきちんと伝えて、協力をお願いしておくとよいだろう。メールなども放置せず、早めに対応したい。郵便の場合、中身をきちんと確認して、早めに指定された連絡先に連絡する。

この面接は、試験ではないので緊張する必要はない。どの学校に適しているかを判断するための資料とするものである。質問の回答と学校の実情に照らし合わせて、配属先を決めていく。

〇へき地や島しょに配属も

よく聞かれるのは、学生時代の経験、学校でのボランティアや講師などの体験、健康に関すること、住まいと通勤ルートなど。なお、服装は面接試験時と同様、社会人らしい格好を心がける。

面接では、自分の希望とは異なる配属先を打診されるケースも少なくない。へき地や島しょだったりもする。美術や音楽などの免許取得者は、小学校の専科に充当される場合もある。最近では一貫校が増えてきているので、小学校と中学校、中学校と高等学校の教員の兼務もある。想定外なら自分の考えを率直に述べてもいいだろう。自分の人生、生き方に関わることである。念願の教職に就くとき、自分は何を優先するのか、どんな教員になりたいのか、あらかじめ考えておこう。

〇退職から着任までは期間を空ける

面接の結果、取得免許との関わりで小・中・高等学校・特別支援学校などの学校種等が具体的に決まり、配属も決定する。教委や学校長から連絡がある。採用通知文書も届く。また、書類の提出がある。教員免許状の原本、卒業証明書、住民票など。現在社会人として仕事に就いている場合、勤務会社からの在職証明書が求められる。退職の意思をきちんと示さなくてはならないし、その時期を相談して決めなくてはならない。その際、3月末ぎりぎりの退職は避けよう。退職してすぐに4月1日から勤務という余裕のない日程は、体調を崩しやすく、気持ちの切り替えも難しい。着任まで可能な限りの日数、例えば2週間程度の期間を空けておきたい。

勤務後は忙しいので、持病や虫歯などがあればしっかり治療する。旅行に行って気分転換するもよし、実家に帰って友達と会うのもいいだろう。ただ、配属先で早く学校に慣れるための任用前研修を奨励している教委もある。卒業式の手伝いなどを要請されることもある。

配属先が決まったら、学校を訪問し校長、副校長らと面談する。所属学年、学級、教科、部活動、校務分掌などが説明される。メモをしっかり取って、内容を把握する。あいまいなままにせず、確認が必須。介護や子育てなどの家庭事情、通院や結婚などの個人的な事情がある場合、正直に話しておく。

このような経緯を経て、4月1日に晴れて待望の着任となるのである。

〇体調を整え着任に備える

この他、着任までの留意点を以下に挙げておこう。

▽何よりも体調を整える。現場はとても忙しいため、それに耐えられるように体を鍛え直す。試験勉強で運動不足ならジムなどに通うのもいいだろう。

▽教育関係法規を改めて学んでおく。教員は教育公務員として、法令の下身分を保障されるが、制約を受けることにもなる。関係する法令を見直す。

▽不得意教科・分野を克服しておく。小学校であれば不得意な教科、中・高校であれば不得意な領域を克服し、指導に不安のないようにしたい。

▽今の子供たちとできるだけ触れ合い、たくさん見ておく。まだ時間があるので、学校ボランティアをしたり、実習校にお願いして現場体験をさらに積んでおいたりすることが望ましい。子供たちの実態をよく知っておく。

▽良い授業を見る。これから来年の2月くらいにかけては、研究校の公開研究会が頻繁に行われる。参加して先進的な実践研究や授業に触れてほしい。

▽採用試験のために学んだことを一通り復習しておく。現場に入ってからは忙しくてその余裕がなくなる。