押さえたい教育時事 その2 「いじめ問題の動向」


申し立てには重大事態として対応
〇いじめ防止に向けて意識改革を

いじめ問題は、学校現場における喫緊の課題であり続けている。いじめの防止や早期発見にどのような対策をとるのか、いじめの積極的な認知、それに伴う数値的データなど、押さえておくべきポイントは少なくない。

2013年に「いじめ防止対策推進法」が制定・施行された。各校において「学校いじめ防止基本方針」の策定が義務付けられたが、依然としていじめの課題は多く、この方針の見直し、ガイドラインの策定が実施された。

17年3月に文科省は、「いじめの防止等のための基本的な方針」の改定および「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」を策定をした。改定した方針では、いじめ防止への意識改革、組織的な協力体制を打ち出している。

〇未然防止、早期発見に重点

主な点を見てみよう。

学校におけるいじめ防止への措置では、未然防止、早期発見に重点を置いている。

全教職員による「学校いじめ対策組織」を中核とし、存在と活動を子供たちに認知してもらう取り組みをなど明示した。

いじめに対する措置では、児童生徒から教職員にいじめの報告や相談があった際には、教職員は他の業務に優先して対応するよう強調。その際、学校いじめ対策組織に報告し、組織的な対応につなげるとした。

〇重大事態が発生したと捉える

ガイドラインは、「安易に、重大事態として取り扱わないことを選択するようなことがあってはならない」との認識の下、「学校の設置者及び学校の基本的姿勢」「重大事態を把握する端緒」「重大事態の発生報告」「調査組織の設置」「被害児童生徒・保護者等に対する調査方針の説明等」など10項目で構成。重大事態の定義や発生時の報告、調査の進め方などをまとめている。

特に、被害児童生徒や保護者から、いじめで重大な被害が生じたとの申し立てがあった際には、学校がその時点で「いじめの結果ではない」「重大事態とは言えない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告し調査に当たらなければならない、としたのが注目される。

調査は、学校が主体となるか、学校の設置者(教委等)が主体となるかの判断を学校の設置者として行う。第三者のみで構成する調査組織とするか、学校や設置者の職員を中心とした組織に第三者を加える体制とするかなど、調査組織の構成についても適切に判断することを求めている。