年明けから半年が勝負 本格的な勉強を始めよう

年明けから半年が勝負 本格的な勉強を始めよう
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■年明けからスパートをかけよう

教員採用試験の本格的な対策を始める時期は、人によってさまざまである。ずいぶん前から準備している場合もあるが、本格的な対応や勉強を開始するのは、受験する年になってからという人が多いのではないだろう。特に、志望する自治体の採用動向や過去問題を探ったり、問題集を買って週1~2時間取り組み始めたり、程度のスタートは1月くらいからが多いようだ。

■教育法規の勉強は早めに

筆記(教職・一般・専門)は、「こつこつと勉強する」派と「直前に集中して取り組む」派に分かれる。いずれにしても、年明けの今は志望する自治体の過去問題の傾向を探り、問題集を購入して勉強を始める時期である。不得意分野がある場合は、早めの克服に力を入れたい。特に、教員として当然知っておかなくてはならない教育法規については、なるべく早めに取り組んだほうがいい。日本国憲法、教育基本法、学校教育法、地教行法、教育職員免許法などを理解しておかなくてはならない。出題される可能性が高い法律が多いからだ。

■募集要項を入手し受験策を決定

4月になると、各自治体で募集要項の配布を始める。いまは、どの自治体を受験するか、じっくりと考え、4月になったら出願に関する手続きを適切に行えるよう準備しておきたい。

■各種答申、通知を押さえる

最近の試験問題は教育時事に関する比重が高まってきている。教育時事の整理にも早めに取り掛かった方がいい。過去3年分、今年の3月くらいまでの時事は出題されるのでチェックが必要だ。文教行政の動向もしっかり押さえる。文科省の各種答申や通知、特に中教審、新学習指導要領、働き方改革に関するものは最重要と考え勉強したい。新学習指導要領に関しては、まず全体像を捉えよう。中教審答申などと併せて、子供たちの現状と求められる力、狙いをつかんでから、個々の内容を学習していくと理解しやすい。余裕があれば、中教審教育課程部会の「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」(2016年8月)にも目を通しておきたい。今次の改定の背景が述べられており、学習指導要領や学校教育現場の課題への理解が深まる。教員になってからも役立つはずである。

■論作文は書いてみなければ始まらない

実技は苦手なものがある場合は、早めに克服できるよう努力したほうがいいが、直前に短期集中というのも意外に効果があるようだ。実は、最も早くから、そして着実に取り組まなくてはならないのが、論作文と面接だ。短期間では、なかなか効果が上がらないからだ。論作文は、とにかく書いた者勝ちである。これからは1週間に1本、少なくとも1カ月に2~3本は書く必要がある。4月ごろからは、受験先の制限時間、制限字数に合わせて書く練習を始めるとよい。最初は論文の構成に気を付けながら書く、次は教育用語を盛り込みながら書く、という練習をしよう。過去の出題例から論作文に出題されそうな教育課題をいくつか選び、それに関連する教育用語・キーワードをピックアップして整理しておこう。論作文だけではなく、面接や筆記にも役立つ。

■練習を重ねて面接に慣れよう

面接も、どんどん練習を始めよう。教職志望の仲間と協力し、受験者と面接官の役を交代しながら、個人面接、集団面接・討論、場面指導、模擬授業を繰り返し練習することが大事。大学の教官、教師になった先輩、教育実習でお世話になった教師に指導をお願いして、早いうちから練習に取り組んでいきたい。敬語もすぐには身に付かないので、普段から意識して使うようにしたい。残り2カ月になったら、筆記、論作文、面接など全て本番と同じ条件で練習する。そして、健康に留意し、体調万全で本番当日に備えることである。

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