押さえたい教育時事 その4 チーム学校

必要性、切実感が現場に浸透しているか

■複雑・多様化する課題に対応

教員の多忙化を解消するため、また複雑・多様化する教育現場の課題を解決し子供たちに求められる資質・能力を育成するため、教員と専門家が一体となって対応する制度「チーム学校」の確立が進められている。福祉の専門家スクールソーシャルワーカー(SSW)や心理の専門家スクールカウンセラー(SC)、部活動指導員などを学校で必要な職員として導入していく。

■校長がリーダーシップを発揮するために

中教審答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」は、2015年12月に出された。答申では、「チームとしての学校」像を「校長のリーダーシップの下、カリキュラム、日々の教育活動、学校の資源が一体的にマネジメントされ、教職員や学校内の多様な人材が、それぞれの専門性を生かして能力を発揮し、子供たちに必要な資質・能力を確実に身に付けさせることができる学校」としている。

専門性に基づくチーム体制の構築に際しては、教員が多様な専門性や経験を持った人材と協力して子供を指導できるように、SSW、SC、部活動指導員などに加え、医療的ケアを必要とする児童生徒に向け、看護師や特別支援教育支援員の配置などを打ち出す。学校のマネジメント機能の強化では、校長のリーダーシップを支える組織体制を強化するため、優れた人材確保に向けて管理職の処遇の改善、副校長や複数の教頭、主幹教諭の配置などを示した。

■働き方改革との関連を押さえる

チーム学校の実現に向けた人的配置や法律上の明確化は、17年3月に学校教育法施行規則を一部改正しSSWなどを学校職員として規定するなど、国の施策は着々と進行中である。また、喫緊の課題である教員の多忙化解消と合わせ、働き方改革と関連させて動いている。運動部・文化部活動のガイドライン、学校における働き方改革に関する緊急対策、中教審「学校における働き方改革特別部会」の答申素案など目を通しておく必要がある。

学校現場には、このような施策を実現する環境があるのか、という点も注目したい。中教審のいう「チームとしての学校」が求められる背景から、その必要性は十分理解されているだろうが、チーム学校への切実感、必要性はあるのだろうか。それがなければ、専門スタッフが配置されても、教員ともども専門性を生かし、連携・協働して成果を収めることは難しいだろう。

「チーム学校」の理念を意識した学校ビジョンが設けられているのか。教育目標や課題との関係が学校現場で共有されているのか。その具現化に向けたチームによる協働体制が確立されているのか。このような課題意識を持って、このテーマについて語りたい。