模擬授業で授業力をアピール 目の前に児童生徒がいるつもりで

作文・小論文より高い実施率

実践力重視の傾向からか、採用試験における模擬授業の実施率が相変わらず高い。採用試験を実施している68県市のうち、2019年度試験では50県市が行っている。14年度以降、常に50県市以上が実施しており、作文・小論文より実施率は上である。授業経験の少ない現役組の受験者にとってはなかなか難しいものであろう。模擬授業のポイントを考えよう。

模擬授業は、実際に教壇に立ったと想定して行う授業シミュレーションである。教科指導のケースが多いが、学級活動などの場合もある。実施形態はさまざまであるが、一般的には、会場に教壇と黒板が用意され、児童生徒が目の前にいると想定して行われる。

会場には面接官(試験官)だけの場合と、他の受験生5~10人程度が児童生徒役として参加し、交代で授業を行う場合とがある。

時間は、1人当たり5~10分程度である。授業のテーマは、事前に通知され学習指導案をあらかじめ作成してくるケースと、その場で示され指導案をすぐに作成して実施する二通りのパターンがある。

模擬授業が始まったら、受験番号、氏名などを述べ、まずは、大きな声で「おはようございます」とあいさつでスタート。テーマに沿って授業を進める。

主な流れは、表の通り。

受験する自治体の模擬授業はどのような内容で行われるのか、事前にできるだけ調べておこう。

アピールポイントを押さえる

アピールするのは、「自分は適切な授業を行える資質を持っている」点である。現役組はテクニックでは経験値の高い臨採組にかなわないだろう。以下のアピールポイントを覚えておくとよい。

▽黒板は必ず使う。テーマが分かっている場合は、あらかじめ板書計画を立てておく。

▽チョークはできるだけ多くの色を使い、効果的な板書を心掛ける。

▽図や絵などを描いてみるのもよい。

▽学年配当漢字を確認しておく。その学年では習っていない漢字は使わない。

▽ネガティブな言葉は、絶対に使わない。

▽児童生徒が目の前にいるつもりで、声を掛け、発問する。指名し、答えを聞き、それに反応し、ほめたりする。

▽与えられた課題にきちんと応える。前置きが長くなって、課題に触れる時間が少なくならないように注意する。

▽児童生徒役の他の受験生がいる場合は、なるべく指名する。自分が児童生徒役の場合、指名されたらきちんと答える。

▽制限時間を守る。終了を告げられたら、途中でも「これで終了します。ありがとうございました」と終了する。

▽とにかく大きな声で、明るく演技する。

これらの点を、練習の時から気を付けて取り組みたい。児童生徒役の面接官が質問してくる場合もある。ひるまずに、児童生徒として扱ってよい。本番までわずかな期間だが、受験仲間と一緒に練習しよう。