21年度採用試験に向け 計画的に準備を進めよう

教育時事チェックは早めに

来年の採用試験まであと1年を切った。2021年度教員採用試験の受験を予定しているならば、計画的に準備を進めなくてはならない時期である。具体的な準備の在り方を見てみよう。


教育時事は過去3年分を頭に入れよう

教員採用試験では幅広く、多様な試験が課されるので、来年受験を予定している者は効率よく準備をしていく必要性がある。

教育時事のチェックは早めに始めなくてはならない。最近の採用試験では、教育時事に関する比重が高まってきている。教育時事に関しては、早くから多方面に視野を広げ多様な情報を収集しておいた方がよい。教育ニュースは、毎日教育ニュースが配信される「教育新聞」電子版がお薦めである。早くからチェックしてほしい。

教育時事は、最低過去3年分ぐらいはさかのぼることが必要となる。「教育新聞」購読者は、ウェブでそれが可能なので、ぜひ参考にしていただきたい。

合格者は教育時事について、具体的にどのような取り組みをしていたのか。よく行われているのが、教育ニュースをノートにスクラップし、そのニュースに対して自分はどのような考えを持っているかを記すというもの。知識として覚えるだけではなく、それぞれの事項に関して自分の考えや意見をまとめるくせをつけるとよい。これを試験直前まで行う。論作文や面接にも役立つ。

出題傾向の把握など自治体の情報を集める

そろそろ受験する自治体を絞る時期である。教員採用試験は、全ての都道府県および政令指定都市で実施されているが、住民票のある県でないと受験できないという制約は一切ないので、地元で受験するか、大学のある県にするか、よく考えよう。最近の面接試験では、なぜこの自治体を選んだのか問われることが少なくない。きちんとした理由を考えておくことだ。

志望する自治体を決めたら、まずはその自治体についてよく知ることが重要だ。志望自治体のホームページを必ず見よう。過去の募集要項やパンフレットが掲載されている。過去のものではあるが、概要はつかめるし、来年の出願に対して実感も湧くだろう。

筆記試験など試験の内容や形態は自治体ごとに異なるので、よく調べなくてはならない。過去問題をそろえて分析することが求められる。今年の試験が終われば採用試験の筆記試験問題の公開が始まる。ぜひ早めに入手しよう。

また、合わせて過去2~3年分の問題も忘れずに入手したい。3年分くらいをチェックすると、どの分野がよく出題されるのかなど、その自治体の出題傾向が分かってくるので、これは欠かせない取り組みである。

受験する自治体の教育に関する基本的なデータも調べること。小中高校の学校数、児童生徒数、教職員数のここ数年間の推移は押さえておきたい。

さらに、自治体では、教育に関する振興計画など基本方針的なものを打ち出しているので、これにも目を通すこと。その自治体の抱える教育課題、それに対する方針やプランが分かる。これを知っていると面接や論作文で有利だ。

筆記対策は3段階で実力アップを

教職・一般・専門教養など筆記試験の準備もすぐにスタートした方がよいだろう。教職教養、一般教養、専門教養、論作文、面接は、過去問題集も発売されている。一般教養、専門教養で基礎学力に自信のない人は、この時点から取り組みたい。

3年生の夏くらいまでを「基礎力の養成」、夏から3年生いっぱいを「実力の養成」、4年生の4月から実際の1次試験までを「総まとめ」と3段階くらいに分けてステップアップを目指したい。

まだ取り組んでいない場合は、教育六法、学習指導要領、各種答申など必要な資料、参考書をそろえて、いますぐスタートしよう。数多く出版されている教育原理、教育法規、教育心理などの参考書にも取り組みたい。

学習指導要領は解説もそろえて読み込む

20年度は、いよいよ小学校の新学習指導要領の全面実施となる。その後、中高も順次実施されていく。学習指導要領については本文はもちろん、解説書も入手して勉強したい。少なくとも、「総則」の解説書は購入し、その趣旨はきちんと押さえておく必要がある。

専門教養と教職教養においては、学習指導要領の規定の出題が目立つ。専門教養では各教科の指導上の規定が、教職教養では総則からの出題が多い。今から時間をかけて、じっくりと読み込んでいきたい。

また、生徒指導に関しては、筆記、論作文、面接とも出る確率が高いので、「生徒指導提要」も入手する。筆記試験の勉強については、来年の5~6月ごろまでにおおよそのめどを付けたい。

面接はグループでの練習を

論作文、面接については慌てる必要はないが、短期間の取り組みでは効果が出にくいので、そろそろ準備に取り掛かりたい。教職志望の仲間と協力し、大学の教官、教師になった先輩に指導をお願いして、なるべく早いうちから練習に取り組むのが望ましい。

基礎基本の質問である「なぜ教員を目指すのか」「どのような教員になりたいのか」から回答を考えていくとよい。「自己PR」も必須である。自己の特徴をまずは箇条書きしていこう。自己の分析が回答の基本となる。

具体的な面接対応については、同じ教員志望者とグループを組んでの練習が大事だ。お互いに良い点、悪い点など指摘し合い学び合えるからだ。面接官と受験者を演じて、個人面接、集団面接、集団討議の練習をすればよい。面接マナーは、一朝一夕で身に付くものはないから、普段から敬語の使い方などに気を付けているとよい。

論作文は書き慣れる必要があるので、この秋からは月に2テーマ程度は書く練習をしよう。前提としては、上記のように教育時事について日頃から敏感に対応していることが求められる。来年4月になったら、志望先の執筆制限時間や制限字数に沿って書く練習をしよう。

実技は、苦手なものがあったら、いまのうちにマスターしておくこと。4年生になると実習などで多忙になるので、その前に克服しておきたい。

なお、重要な面接時の身だしなみであるが、面接用の夏物スーツは今夏中に購入し、着慣れるようにしておきたい。

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#教員採用試験2021