【教員採用試験の勉強の進め方(1)】論作文の書き方

帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉
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基本的な形式と知識を学ぶ

2021年度の教員採用試験がさまざまな形で始動している時期です。では、どのようにして合格切符を得ればよいのでしょうか。8回にわたって、論作文と面接を基軸に勉強の仕方を伝えましょう。第1回は論作文の勉強の方法です。

1. 基本の形を身に付ける

各自治体の試験では、論作文は600字、800字、1000字などと字数が決められています。

論作文である以上「テーマ」に合わせて書く手だてが必要です。例えば、「あなたの学力観にも触れながら、専門科目において学力向上をどのように図ればよいか、600字で書きなさい」というテーマが提示されれば、それについて書かなければなりません。

これについては、①自己の学力観②学力向上のための具体的な手だてと経験から学んだこと――の二つを必ず書くことが必須条件となります。

したがって、前文としてまずさまざまな根拠に基づく学力についての課題意識を示し、続いて学力向上と授業改善を絡めながら教師として、専門教科の担当として、どのように教育に関わっていくかを論じます。

2. 基本形式を身に付ける

求められている字数に応じてどのような書き方をするか、考えてみましょう。

基本として2点について内容をまとめます。この形式を意識して仕上げます。

柱①②について、800字以上の論作文の場合、それぞれに見出しを付けるようにします。例えば柱①には「学ぶ力、学んだ力、学ぼうとする力の育成」、柱②には「言語活動を最大限生かした授業の構築」のような小見出しを合わせて提示することが望ましいです。

3. 教育の基礎知識を蓄えておく

学力問題では文科省の学力・学習状況調査、いじめ問題では問題行動調査の概要を頭に入れておきましょう。また、授業改善では学習過程の質的改善の取り組み、板書力を駆使したノート整理など実践的な項目で事実を理解しておくとよいでしょう。基礎知識として論作文を書く際に大いに役立ちます。

日常から社会問題、教育問題に注目してさまざまな話題に関心と知識を持っておくと、論作文に幅の広さが出てきます。

第1回として論作文の勉強の仕方を取り上げました。学校教育に関する話題そのものが勉強の支えになります。情報を取捨選択して活用する力を付けておくことが質の高い論作文を書く力になります。

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