【教員採用試験の勉強の進め方(4)】個人面接で問われる必須事項①

帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉
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志望動機には意欲と熱意を込めて

教員採用試験では、「二次試験を制する者は合格切符が得られる」といわれます。採用試験の倍率が低下し、教師の働き方や、教職の魅力が問われている中で、各自治体は試験科目を減らしたり、見直したりしています。個人面接で合否を判断する方法にシフトしたり、個人面接の時間を増やしたりする自治体も出てきました。

ここでは、個人面接でよく問われる必須事項を理解しておきましょう。

1. エントリーシートに必ず書く志望動機

自治体によりスペースが異なりますが、必ず志望動機の記入欄があります。面接でもほぼ確実に問われます。留意点を3点紹介しましょう。

①「生まれも育ちも〇〇で」は必要か

自治体では全国から優秀な人材を受け入れたいと考えています。生まれや育ちはあまり関係ないと考えていいでしょう。出身に関わりなく優れた人材をそろえたいのです。「生まれ」「育ち」を使わずに志望動機を記しましょう。

②「恩返し」型の志望動機は歓迎されるか

学校時代の恩師が「勉強につまずいた私を根気よく教えてくれた」「いじめなどで困っているときに助けてくれた」のをきっかけに、「恩返し」のために教師になりたい、という志望動機を示す志望者が少なくありません。

教職は果たして「恩返し」のために目指すものでしょうか。「過去に出会った先生のようになりたい」だけでは不十分です。課題だらけの教育現場に身を置くのですから、強い熱意とバイタリティーを示す必要があります。

③「県の研修体制が優れている」は通用するのか

「人材育成が素晴らしく研修制度が若い教師の学びにつながっている」「全国的にも新規採用からの研修制度が確立されている」などと受験する自治体のよさを挙げる志望動機をよく目にします。

この場合、「どのような点が優れていると思うのですか」「他県と比べてみて、いかがですか」などと質問されることを覚悟しておかなくてはなりません。

答えられないと、この志望動機は意味がないでしょう。

教育実習やボランティア活動で得られたこと、特に現在の児童生徒の実態から学んだこと、社会貢献活動体験が教職志望のきっかけとなったことなど、実体験を基にした志望動機が少しでも加えられるといいでしょう。

自分の目指す「教員像」を明確にして、自分の特性がいかに教職に向いているかも示したいものです。志望動機を語る時間は必ず数分ありますから、有効に活用し、自分の言葉で志望動機をしっかりと述べましょう。

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